過去ログ - 加賀「反転電波を浴びたから提督を搾首手ポキするわ」 R-18G
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7:名無しNIPPER[sage]
2015/06/14(日) 20:43:37.19 ID:xh8SUIpPo
 隼鷹の表情は、いつもと変わらないようだ。いつものような快活さで、いつものような軽口を叩く。
持ってきてくれた料理はカレーだった。漂ってくる匂いは、こちらの気分を少しは上向かせてくれた。
しかし、それ以上に、隼鷹が変わらぬ態度で接してくれたことが喜ばしかった。

 銀色のスプーンを手に取り、少し躊躇した後、ひとすくい掬って口に運ぶ。隼鷹の表情は変わらない。
美味しさが舌に広がる。妙な味もしないし、どうやら抱いた疑念は取り越し苦労だったようだ。
もしかしたら隼鷹はいつも通りで、こちらを気づかってくれたのか。そう思いながらもうひと……

 「――ッ?!」

 隼鷹がいつものように笑い始める。カレーの味に、鉄の香りが混ざり始めた。痛みで顔が歪む。
尖った金属片か何かが混ぜ込まれていたようだ。突然のことで、眦に涙が滲んだ。
隼鷹は笑いながら、扉を塞ぐように立って、愉快でたまらなくて、もう止めることもできないらしい。
どうにかしようともがくこちらに、ゼヒゼヒと呼吸を整えた隼鷹は、

 「いやー、提督としては最低だし、見ているだけで嫌になるね!」

 そう言うと隼鷹は表情を凍り付かせた。こんな表情ができたのかと思うほどの冷たい表情だった。
そうしてそのまま、さっさと辞めな、と言うと、スッと後ろを向いて出ていった。


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