過去ログ - みく「死の港町にて」【モバマス×メタルマックス3】
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14: ◆Freege5emM[saga]
2015/06/20(土) 18:55:48.23 ID:0IETcNsfo


●02-03



「……マユラー?」
「あなた、この街の住民なのに知らなかったの?」
「あー、出くわしたのは初めて、にゃ」

デザートブラウンの髪を持つ女ソルジャーの呆れ声に、みくは不貞腐れた響きで答えた。



みくは、女ソルジャーと協力して気絶した晶葉をMBT77に乗せると、
そのままレンタルタンク屋にクルマを届けに行った。
そして、親方が地下道の触手に引きずり込まれて死んだことを報告した。

「逆エビで真っ二つに折られてたにゃ。仮にまだ生きてても、みくたちにはどうにもならんにゃ」
「……平気な顔してるのね、あなたは」
「まぁ、前に親が似たり寄ったりのやり方でモンスターに殺された頃は、泣いてたはずにゃ」



レンタルタンク屋までの道中、女ソルジャーは美優と名乗った。
ハンターオフィスで賞金首に指定された人喰い繭の怪物・マユラーの情報を聞きつけ、
プエルト・モリまでやってきたらしい。

「みくたち、お金は無いけどお礼は言うにゃ。ありがとう、
 おねーさんが酸鉄砲やらモロトフ・カクテルを浴びせてくれたおかげで、助かったにゃ」
「美優でいいわ……それに、持たざるものから取ろうなんて真似もしないから」

この世界の大部分は、環境破壊からの突然変異で産み落とされたクリーチャーや、
ノアの愚直な僕として人類を索敵・破壊し続ける自律無人兵器が彷徨っている。

そのため人間は、プエルト・モリなどのわずかな領域で辛うじてモンスターを防ぎ止め、
そこに都市もどきを作って暮らしていた。



「美優さんは、賞金稼ぎなのかにゃ? クルマ、持ってないようだけど」
「私はソルジャーだから、白兵戦のが得意よ。クルマは安いのをレンタルしてるわ」

やがて、武器やクルマなどを駆使して、そうしたモンスターの討伐を生業とする者が現れた。
彼らハンターと呼ばれる人々は数を増していき、彼らは情報共有のため互助組合を作った。
それが発展して、現在は数えるほどしか無い広域的組織の一つ・ハンターオフィスとなった。

「……ま、クルマは馬鹿みたいにカネを食うからにゃ」
「この間、ジャンプキャンプにいいバイクが売ってたんだけど、タッチの差で先に売れちゃって」

みくたちがメカニックとして生計を立てられるのも、
ハンターオフィスを核として活動するハンターたちが、
クルマの修理・改造という形でメカニックの技術に金を払うからである。





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