過去ログ - みく「死の港町にて」【モバマス×メタルマックス3】
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38: ◆Freege5emM[saga]
2015/07/12(日) 15:51:28.36 ID:Sw6KNBMIo



●05-04

「みくは、この街の地下道には詳しいかしら」
「この街の大概の人間よりは、歩き慣れてると思うにゃ」

みくは、クランの下っ端とモグリの取引をするとき、よく地下道を使っていた。

「というより、この街の地下道に出入りする連中なんて、
 整備メカニックのほかは、アジトが地下道の一部に食い込んでるクランぐらいにゃ。
 誰だって、モンスターがうざったい地下道を好きでうろついたりしないにゃ」

みくは、巨大化したゴミ漁りねずみのダークアイや、
痺れガスを噴出する殺人アメーバ・DNAブロブやら、
ガスマスクとマシンガンを装備したテロ用ゴスロリ人形など、
地下道を徘徊するモンスターについて語った。



「みく……あなたって、意外と武闘派なのね」
「それはちょっと語弊が……積極的にモンスターと戦ったりはしなかったにゃ。
 親方が居た頃は、みくもメカニックの手伝いしてたから、そんなことで怪我できないにゃ」

美優は、マンホールから突然にょっきりと生えたマユラーの触手に、
夢中になってマグナムガデスを叩き込んでいたみくの姿を思い起こした。



「ここで地下道と呼ばれている道は、もともと上下水道の整備のためつくられたとこらしいにゃ。
 今の水道は、この街のメカニック組合が請け負って維持してるけど……」
「維持してるけど……?」

「そこらのモンスターだけならともかく、マユラーまで出没してちゃ……遠からず断水にゃ。
 ここの人口的に考えて、浄水器じゃ水の需要を賄い切れないにゃ。
 一週間もしたら、ここの人間が干上がってマユラーどころじゃなくなるにゃ」
「港町の住民が水不足で干上がるとか、冗談みたいな話ね。
 それにしても、このご時世で都市衛生について語られるとは思わなかったわ」



美優が素直に感心すると、みくはむしろ暗い表情になって、

「全部、晶葉チャンの受け売りだけどにゃ。ほら、みくの前で触手に捕まってた子にゃ」

と答えた。
しゃべっているうちに、この街を出て行く晶葉の考えが妥当な気がしてきたらしい。





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