21: ◆D04V/hGKfE[saga]
2015/06/15(月) 22:17:10.49 ID:7IXBXgnJ0
「先輩は今から帰りですよね? よーし一緒に帰りましょー」
「待て一色。俺チャリ。お前歩き。OK?」
「いや……それはわかってますけど。どうしたんですか先輩?輪をかけて変ですよ?」
は?何言ってんのこいつ?みたいな目で見られた。
やだいろはすったら冷たいわ。キンキンに冷えてやがるっ……!
確かに言葉足らずなところはあったので、これは補足が必要だろう。
「ほら、お前駅まで歩きだろ。 一緒に帰るとなると俺までチャリ押して歩くことになっちゃうだろ?
帰るの遅くなるし、何よりマラソン大会の疲れがあるから早く帰りたい」
「あー、なるほどそういうことですね……」
んー、と右手の人さし指を唇に押し当てて思案を巡らせている。
ぷにと指が当てられて艶やかな唇の形が変わるのを思わず目で追ってしまったのを気取られぬよう、手持無沙汰だった両手を、何も入っていないブレザーのポケットに突っ込んで気を紛らわす。
そうこうしているうちに、一色は何か思いついたのか声をあげた。
「だったら良い案がありますよ先輩♪ ではでは自転車に跨って下さい!」
「……何する気だ?」
「ほら、いいからいいから〜」
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