35: ◆D04V/hGKfE[saga]
2015/06/15(月) 23:42:31.83 ID:7IXBXgnJ0
楽しそうに、肩を震わせて身を屈めるように笑っている様子を見ていると、さっきの沈痛な声で話していたのが
遠い昔の出来事のようにも思えた。
これでもかなり真剣に話したんだけど、ちょっと失礼じゃないのこの子?これだから最近の若い子は……。
クスクスと笑いつつ、よいしょと踏みつぶしていた俺の鞄から降りると、手近なベンチに腰をかけた。
俺も近くまで進み自転車のスタンドを立てて、一色の左隣に腰を落ち着けた。
ヒヤリとした冷気とごつごつした感触がスラックス越しに感じられる。
「あーおかしかったぁ……。でも、確かに先輩の言う通りかもですね。葉山先輩は優しいから……受け取ってはくれるでしょうね。
難しく考えすぎてた気がします」
「ま、シンプルに考えればいいってことだろ。俺が将来働きたくないって思ってるくらいにな」
「台無しですよ先輩……」
やれやれといった具合に肩をすくめて見せてきた。
一色の呆れ顔にちょっとだけイラッ☆としていると、先ほどとは一転して表情が引き締まる。忙しいやっちゃ。
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