過去ログ - 万里花を愛でるニセコイSS「オカエシ」
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1:名無しNIPPER
2015/06/16(火) 00:10:05.48 ID:aPcBsalpO
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の続き

風邪を引いた楽に、万里花がお見舞いのお返し

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2:名無しNIPPER
2015/06/16(火) 00:11:50.60 ID:aPcBsalpO
目覚まし時計の音で一条楽は目を覚ました。

いつもならさっさと起き上がり、布団をたたんで朝食の用意に向かうところだが、何故か身体が動かない。
どうにか腕をついて上体を起こそうとしてみたものの、途中でめまいがしてまた布団に倒れ込んでしまった。
頭がクラクラする。
以下略



3:名無しNIPPER
2015/06/16(火) 00:13:43.67 ID:aPcBsalpO
「これでよし、と」
楽の額の上に絞った濡れタオルを乗せると、万里花は自分の額に浮かんだ汗を手の甲で拭った。

目の前で楽が崩れ落ちた時は思わず狼狽して悲鳴まで上げてしまったが、玄関から楽の部屋まで案内してくれた竜とかいう強面の男性と
駆けつけてきた組員たちのおかげでどうにか楽を布団に戻し、看病の準備を整えることができたのだった。
以下略



4:名無しNIPPER
2015/06/16(火) 00:19:16.22 ID:aPcBsalpO
いやいやいや、と楽は思い直す。
自分が風邪を引いていることに気がついたのは今朝起きてからだったはず。
それからすぐに起き上がろうとして、襖が開いたらそこにもう万里花がいたのだ。時系列的に説明がつかない。

「そんなに不思議そうな顔をされなくてもよろしいのですよ、楽様。実は私、昨日から楽様がもしかすると風邪を引かれるのではないかと心配しておりましたの」
以下略



5:名無しNIPPER
2015/06/16(火) 00:20:46.90 ID:aPcBsalpO
「はい、楽様、あーんしてください」
「う、あ……あーん……」

ふうふうと冷まされてから、ずずいと差し出されたお粥。
恥ずかしいことこの上ないが、考えてみればこの前は逆の立場で自分がやっていたことだった。
以下略



6:名無しNIPPER
2015/06/16(火) 00:26:24.30 ID:aPcBsalpO
食事をして薬を飲んで、楽は布団に横になる。
その隣で、万里花はただただ幸せそうな微笑みを浮かべて楽の顔を見つめていた。

「そ、そう見つめられるとあまり気が休まらないんだが……」
「そうおっしゃらず。私が傍におりますから、今日は一日休んでくださいませ」
以下略



7:名無しNIPPER
2015/06/16(火) 00:38:37.59 ID:aPcBsalpO
「それにしても、こうしていると本当に立場が逆ですわね。昔から、私がベッドで寝ているところに楽様が遊びに来てくださっていたんですもの」
「ああ……そう言やそうだな」

楽にとってはうっすらとした記憶でしかなかったが、記憶の中の幼いマリーは、いつもベッドの中にいた気がする。

以下略



8:名無しNIPPER
2015/06/16(火) 00:43:59.59 ID:aPcBsalpO
「それ、着けてくれてるんだな……」

万里花の動きに気付いて楽が言う。
昨日、目の前にいる大好きな男の子からの10年ぶりにもらった贈り物。

以下略



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