過去ログ - モバP「ユーレイ・アイドル」
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205: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:49:31.35 ID:G0PCMmbKo
「あの刻は大変お世話になりました、彼女らのプロデューサーをしております、Pと申します」

それでもこれ以上直接応対させるのは好ましくないと考えたのだろう、Pさんが名刺を出して話を継いだ。

何回かの会話のキャッチボールのあと、その人は店の中へ戻って、再度外へ出てきた。
以下略



206: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:50:13.85 ID:G0PCMmbKo
「あ、これ!」

全員が同じ台詞を驚きとともに吐き出し、同じリアクションで覗き込んだ。

中央にゴールドスターがあしらわれ、かつてアタシの首元を控えめに彩っていたもの。
以下略



207: ◆oP/KARENHOJO[saga]
2015/06/27(土) 17:51:17.95 ID:G0PCMmbKo
Pさんが、何度もお礼を云って、大事にネックレスを受け取る。

その人も肩の荷が下りたのか、にこやかに店の中へと戻っていった。

すぐさまPさんは腕時計を確認して、
以下略



208: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/27(土) 17:53:30.08 ID:G0PCMmbKo


――

病室に、規則正しい機械の音が響いている。
以下略



209: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/27(土) 17:54:41.47 ID:G0PCMmbKo
今から思えばわずか一週間余りの出来事だったけれど――

加蓮のいない、加蓮としての意識や記憶が存在しない世界が、どれだけ辛いものなのか骨身に沁みた。

「あ、いけそういけそう!」
以下略



210: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/27(土) 17:56:00.43 ID:G0PCMmbKo
「ね、凛、奈緒、小梅ちゃん、Pさん」

加蓮が、ゆっくり、「ありがとう」と眼を閉じた。

その声音はとても暖かかった。
以下略



211: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/27(土) 17:56:50.30 ID:G0PCMmbKo
加蓮は右手を振りながら、小梅とつないでいた左手を離した。

すぐ、私の目には、見えなくなる。

加蓮の様子を窺っていた小梅が、ややあって手をひらひらと振り、つられて、余った袖も揺れた。
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212: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/27(土) 17:57:41.93 ID:G0PCMmbKo
担当医の先生を呼んで、診断してもらう。

「昏睡状態から、通常の睡眠の脳波に変わっています」

驚きの表情で、脳波計を凝視し、その紡ぎ出す波形を指でなぞった。
以下略



213: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/27(土) 17:59:08.30 ID:G0PCMmbKo
特にプロデューサーは、心労も相当なものだったんだと思う。

いつもは控えめにしか笑わないこの人が、今回ばかりは頬を目一杯緩ませている。

「よし、それじゃ起きるまで、そっとしておいてあげよう」
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214:名無しNIPPER[saga]
2015/06/27(土) 18:01:09.14 ID:G0PCMmbKo



・・・・・・・・・・・・

以下略



215:名無しNIPPER[saga]
2015/06/27(土) 18:01:45.73 ID:G0PCMmbKo

……なんだろう、妙なカンジ。

しばらく考え込んでいると、控えめな音を立ててドアが開いた。

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