53:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 00:46:16.09 ID:yubHZHuA0
「……あ? あ、ああ雪ノ下か。いや比企谷が逃亡するかもと思ったので連行してきた。それじゃ、私はこれで。あはは、あははは」
結局先生はあの調子で階段から滑り落ちたりしないよなと俺が余計な心配をする程度には、教室を出て行っても様子がおかしいままだった。
俺はそんな先生が廊下を曲がって踊り場に差し掛かる辺りまで行くのを見守った後、教室の扉を閉めて昨日出した自分の席についた。
というかもう雪ノ下部室にいんのか。速いな。
放課後真っ直ぐに部室に来たつもりだったが、雪ノ下の居るJ組の方がこちらよりも早く放課したのだろう。
その構成員の殆どが女子であり、また多数の帰国子女も居るというJ組だ。
多分あっという間にホームルームを始められるし、終わることが出来るのだ。
一方こちらはむくつけき男子高校生と、姦しい年頃真っ只中の少女たちの群衆である。
ホームルームの前には既にその午後の間貯めに貯めたフラストレーションを爆発させて喧しいのでホームルームが開始されるまでに時間が掛かるわ、ホームルームが始まっても一旦爆発したテンションを抑圧するのが困難なようで隙有らばお喋りが始まってしまう。
今日も退屈なホームルームを終えるまでに20分近い時間が浪費され、一体何度騒音の発生源を縊り殺してやろうと思ったか。
そんな調子なのでこれからも暫くはこういう場面が繰り返される事になるのだろう。
つまり雪ノ下にこちらから挨拶をする場面がである。
「おはよう、雪ノ下」
「おはよう? 比企谷くんもしかして貴方寝ぼけてるのかしら。だとしたら」
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