過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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263:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:44:13.26 ID:fOxhNJlpO
「ちょっ、おい、離せっ。なんで引っ張るんだ」

「だって逃げるかもしんないし」

あー、そうか。由比ヶ浜は俺の監視と連行という任務を与えられてるんだったな。ちゃんと脱走の意思がないことを示さないといけないということか。
以下略



264:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:44:48.36 ID:fOxhNJlpO
しばらく並んで歩いてからふとポケットに手を突っ込むと、いつもはそこにないものが手に触れ、言わなければならないことを思い出す。

「あ、これ返す。ありがとな」

借りていた由比ヶ浜のハンカチを取り出して手渡す。
以下略



265:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:45:25.73 ID:fOxhNJlpO
「ほんとだ。ちょっと赤いかな?ぐらいだね」

「も、もういいだろ」

「う、うん」
以下略



266:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:46:13.00 ID:fOxhNJlpO
「あー、それも悪くねぇな、開始はなんか半端な時間だし。雪ノ下に聞いてみるか」

「あ、うん。そうだね、ゆきのんにも聞かないとね」

「一応許可取らないとな」
以下略



267:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:46:52.41 ID:fOxhNJlpO
「まぁ席はずすことぐらいあんだろ。トイレとか平塚先生のとこじゃねぇの?」

「そだね。あ、ヒッキー、ほい」

由比ヶ浜が鞄からポッキーの箱を取り出し、俺に投げて寄越した。
以下略



268:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:47:27.16 ID:fOxhNJlpO
「そうだな。元々お前のなんだし遠慮なく取ってくれよ」

「んじゃあ……」

座っていた由比ヶ浜は中腰になって椅子を後ろ手に持つと、俺の席の横まで椅子ごと移動してきた。
以下略



269:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:48:11.02 ID:fOxhNJlpO
「リスかお前は……」

「なっ、食べてるとこじろじろ見ないでよ。恥ずかしいじゃん……」

「ばっ、じろじろとは見てねぇよ」
以下略



270:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:48:46.94 ID:fOxhNJlpO
盛大にどもりながら手を伸ばして一本つまみ取る。はぁはぁ、なんでポッキー取る程度でこんなに疲れねばならんのだ。

由比ヶ浜は迷っていたようだが、無言で次の一本を取るために恐る恐る手を伸ばした。

それと同時に、ガララッという音とともに生徒会室の扉が開き、由比ヶ浜の肩が大きく震える。
以下略



271:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:49:18.11 ID:fOxhNJlpO
俺も落ち着け、こんなときは完全数を数えて落ち着くんだ。…………駄目だ、6しか知らねぇ。

「……うす」

「おりょ、隣り合って何してるんですか、珍しい」
以下略



272:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:50:03.62 ID:fOxhNJlpO
意識してやってるのか素なのかは知らんが、どっちにしろやっぱ一色怖い。昔の俺ならもう5回ぐらいうっかり惚れてるまである。

んまぁ、とか言いながらご満悦の様子だが、それは俺のおポッキーさんだ。いや恵んでもらったものだけど。

「俺の貴重な食料が……。それ元は由比ヶ浜のだからな」
以下略



273:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:50:36.15 ID:fOxhNJlpO
そりゃまあ俺はここで唯一の役職なしだけども。でも唯一って言い換えたらオンリーワンだよ?だからなんなの?

うん、最下層でも仕方ないか。だったら責任は何もないし仕事はしなくても問題ないな。いや重労働を課せられる未来しか見えねぇなこれ。

「ううん、いろはちゃん気にしないでいいよー。どうせこのあと軽くなんか食べてから会合いくつもりだし」
以下略



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