過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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384:名無しNIPPER[sage]
2015/07/31(金) 18:38:38.81 ID:66tFTbvUo
生徒会室でいちゃついちゃいます?


385:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:20:21.75 ID:3QzLARDco


会議は停滞していた。

参加できなかった初日の議事録をいろはから見せてもらったときは素直にほっとした。
以下略



386:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:20:55.33 ID:3QzLARDco
生徒会長の補佐をすることが自分の仕事と考え、必要以上にでしゃばろうとする気のない俺も、さすがに日数がない、会議方針を変更したほうがいいとやんわりと発言はしていたものの、状況は一向に変わらなかった。

玉縄は全ての意思を取り入れて、全員が納得できる最善案を模索しようとしていた。そんなもの、どうやったってできやしないのに。

雪ノ下さんはそれに抗おうとはしていた。だが、致命的な決裂を恐れ婉曲な言葉に終始していたこともあり、玉縄には焦りやもどかしさがどこまで伝わっているのか怪しいものだった。
以下略



387:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:21:43.77 ID:3QzLARDco
そんな中ではあるが、俺は今日もどうしても部活を抜けられず、会議が終わった頃での参加となってしまった。

講習室でのざわめきは主に海浜高校側から発せられていた。向こうもうちも同じように作業は行っていたが、その様子には違いが見てとれた。

うちのメンバーは向こうと違って、皆一様に沈んだ面持ちで黙々と作業を行っている。
以下略



388:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:22:42.93 ID:3QzLARDco
「そうなんですけどね、もう書くことがないというか、あらかたはしょっても問題ないというかー……」

いろはは疲れきった顔で横に座る比企谷にちらと目線を送った。それを受けて作業中の比企谷が顔を上げ口を開く。

「……まぁそういうこった。進展なしだ。あ、いや変更があったな。喜べ、関係者の追加だ。次から小学生が参加だと」
以下略



389:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:23:21.51 ID:3QzLARDco
中身が不透明なままこれ以上関係者を増やすという、リスキーで意味のない行為を彼女が黙って看過するはずがない。

その雪ノ下さんはというと、今は結衣の持ってきた資料を確認しながら何やらか話をしている。二人とも深刻そうで声を掛けにくい雰囲気だ。

とりあえず今日の会議の内容を知っておこうと議事録を眺めると、発言者の欄に珍しい名前があり目を引いた。しかもこの発言内容……なんだこれ?
以下略



390:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:23:59.63 ID:3QzLARDco
「なんだよ」

「これ、比企谷が話したのか?」

議事録にはフラッシュアイディアとかマニフェストとかイニシアティブとか、わかるようでわからない玉縄との異次元の会話が記載されている。
以下略



391:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:24:43.27 ID:3QzLARDco
「あぁはい、それはもう……。先輩頭おかしくなったのかと思っちゃいました。雪ノ下先輩も超笑ってましたよ」

「え、そうなの?あいつあの後ちょっと席はずしてたけど、まさか……」

「……耐えられなくなったんじゃないですか?わたしはドン引きでしたけど、雪ノ下先輩はプリントで顔隠して肩プルプルさせてましたよ」
以下略



392:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:25:32.12 ID:3QzLARDco
「そーなんだよー。向こうから出てるアイディアをやるとしたらどのぐらいになるか整理してたんだけどね、どう足掻いても全部なんて無理ムリ」

結衣は肩をがっくりと落として首を横に振った。そりゃまぁそうだろうな。

向こうはどうやったらアイディアを実現できるか話し合いたいらしいが、そんなの予算と人員を増やすか期限を延ばすかしかない。
以下略



393:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:26:23.30 ID:3QzLARDco
雰囲気で察することはできるし既にみんなから聞いたからわかっているが、敢えて聞いてみた。彼女の口から聞いておきたいと思った。

「みんなから聞いての通りよ。好転はしていないわ。なんとかしようとはしているのだけれども……」

責任を感じているのか若干顔を伏せてはいるが、唇は引き結ばれており悔しそうな表情だった。これならまだ大丈夫か。
以下略



394:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/05(水) 01:27:36.43 ID:3QzLARDco
「ええ。あ、あと……」

比企谷の方へ歩きかけた足を止めて振り返る。

「明日から小学生が参加になるのだけれど、その……あなたに相手をお願いできないかしら。私よりは適任だと思うの。私は……そういうの、苦手だから」
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