9:オータ ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2015/07/04(土) 14:26:12.52 ID:kHvSRcn3O
俺はにやけながら、核心をついた。
「アンタは俺の見てる幻覚なんだぞ。
なのに、なんで俺の意思に反したことを言うのかね」
「確かに私は幻かもしれません。
あなたも、私が見ている幻かもしれません」
「へへっ、ならさっさと俺を消し去ってくださいよ。
これ以上、俺を苦しめてどうしたいんです?」
「あなたとずっと一緒にいたい」
「俺は幻覚と話す毎日はごめんだ」
「大丈夫です。私はもうすぐ居なくなります。
あなたに会うことは二度とないでしょう」
面食らった俺に、彼女はぽつりと語りだした。
「私は、昔は頭が良かった。
服装にも気を使って、今より綺麗だった。
だけど、私は人間じゃなかった」
太陽の光を全てはねかえし、まぶしく輝く彼女を前に、俺はかすかなめまいを感じた。
彼女はそのまま昔話を始めた。
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