過去ログ - 万里花を愛でるニセコイSS「アンミン」
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1:名無しNIPPER
2015/07/08(水) 00:23:39.46 ID:34pzihRt0
「ら、楽様……そんなに固くならず、力を抜いてください」
「た、橘こそ……もっとちゃんと、俺の腕に頭を乗せろよ」

一条楽と橘万里花は楽の自室に敷かれた布団の中で、いわゆる腕枕、の体勢になっていた。

「楽様……暖かいですわ……」

万里花が楽の胸元に頬を寄せる。
万里花の髪から漂うシャンプーのいい香りに、楽は思わず意識が飛びそうになり、慌てて頭を振るう。

目的を忘れてはいけない。
そもそもどうしてこんな状況に陥ってしまったのか。

全ては二日前、教室での出来事が発端だった。

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2:名無しNIPPER
2015/07/08(水) 00:24:39.26 ID:34pzihRt0
遅刻ギリギリ、全力ダッシュでギリギリ駆け込んだ教室。
汗だくで息を切らせている楽とは対照的に、同じ速度で走ってきたはずの桐崎千棘は涼しい顔をしていた。

「あれ、何これ、消臭剤? ダーリン、これ使ったら?」

以下略



3:名無しNIPPER
2015/07/08(水) 00:25:11.41 ID:34pzihRt0
「楽様、おはようございますですわー!」

いつもの挨拶とともに楽に駆け寄り抱きつく万里花。
楽の身体に両腕を巻き付けて頬をすり寄せてくる。

以下略



4:名無しNIPPER
2015/07/08(水) 00:25:50.72 ID:34pzihRt0
「それはビーハイブ薬品開発部が開発した新型の睡眠薬でな。枕などの寝具に一吹きしておけば、それを使った時に一瞬で眠りに落ちることができるという薬品だ。長期戦が予想される任務などで作戦効率を画期的に向上させる効果が期待されているのだが、うっかり今回の任務に出る時に屋敷に忘れてしまったのだ。私が戻るまで、くれぐれも紛失しないように気をつけてくれ」

クロードからの電話を切ったあと、鶇が事情をかいつまんで説明をする。

「ま、またその手のアイテムかよ……」
以下略



5:名無しNIPPER
2015/07/08(水) 00:26:39.93 ID:34pzihRt0
「おはよう、鶇。昨日の薬、今日は持ってきてねえだろうな?」
「当たり前だ、屋敷の金庫の中に保管してきた。クロード様はまだ不在だが、戻られ次第引き渡しておく」
翌日の朝、登校して一番最初の会話だった。

「それじゃ一安心だな。よかったぜ、今回はロクでもないことにならなくてよ」
以下略



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