176:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:04:10.29 ID:mAIq3Puio
◆
177:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:04:58.16 ID:mAIq3Puio
それは煙を吐き出してはいなかった。
もう終わってしまったのか、それともまだ中に居るのか。
外からではそれを窺い知ることはできなかった。
178:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:05:52.60 ID:mAIq3Puio
私は、ついさっきまでの告別式を思い出していた。
それは誰のためのもので、何のためのものだったのか。
今なら何となく、分かる気がした。
179:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:06:35.82 ID:mAIq3Puio
だけど死んでしまった人はもう何もできないから。
残された人たちが、自分たちの意志でその心に刻み込む。
忘れないようにと。
その人から受け取ったものを、それぞれの中で生かしておけるようにと。
180:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:07:36.11 ID:mAIq3Puio
「……煙」
巴マミの声が、小さく聞こえた。
微かに黒煙が、立ち上っていた。
181:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:08:38.33 ID:mAIq3Puio
◆
182:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:09:39.45 ID:mAIq3Puio
難しいだろうな、と思う。
きっとろくでもない終わりなのだろう。
死体も残らないか、あるいはズタボロで身元も分からないかの二択だろう。
それでも、きっと行方不明くらいの扱いにはなるのだろう。
183:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:10:55.20 ID:mAIq3Puio
ぞくり、と。
背筋に寒気が走って、後ろを振り向いた。
そこには、誰も居ない。
184:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 23:11:34.65 ID:mAIq3Puio
すうと、息を深く吸い込んだ。
そのまま息を止めてみて。
苦しくなって、涙が出た。
185:名無しNIPPER
2015/07/13(月) 23:12:34.95 ID:mAIq3Puio
おわりです
ありがとうございました
186:名無しNIPPER[sage]
2015/07/13(月) 23:26:16.83 ID:mAIq3Puio
>>151
直近だと「想いの結晶」「欠片」あたりです
辿っていけば他のも多分…
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