50:名無しNIPPER[sage]
2015/07/11(土) 03:19:08.81 ID:fa5R08LSO
普通に面白い
51:名無しNIPPER
2015/07/11(土) 23:46:05.56 ID:KutC8v+7o
「……以上よ。それが昨日のこと」
私は一部始終を語り終えて、一息ついた。
目の前には顔を青くした巴マミと、半信半疑の体を隠さない佐倉杏子。
52:名無しNIPPER
2015/07/11(土) 23:46:52.49 ID:KutC8v+7o
◆
53:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 23:47:32.22 ID:KutC8v+7o
違う所と言えば、いつの間にか日が落ちていた。
私が歩いていたはずの路地をはるかに逸れて、大通りの交差点に私はいた。
雑踏の中立ち止まる私を、邪魔そうにして避けていく人たち。
彼ら彼女らはごく普通の人たちで、さっきまでの異常な空間の名残はどこにもない。
54:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 23:49:00.24 ID:KutC8v+7o
群衆に紛れて進みながら、摩耗した頭で考える。
最後の一瞬に見えた色のことを。
見間違いであってほしいと思うけれど。
それは楽観的を通り越して、現実逃避になってしまうだろう。
55:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 23:49:37.62 ID:KutC8v+7o
◆
56:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 23:50:25.09 ID:KutC8v+7o
「実は、思い当たる節がないわけじゃないの」
見て欲しいんだけど、と前置きをして、戻ってきた巴マミが何やら資料を取りだした。
やたらと分厚いバインダーの中に収められたいくつかの書類を見せてくる。
57:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 23:51:11.15 ID:KutC8v+7o
「……結界に囚われて、そのまま帰れずに、ってことか」佐倉杏子が呟いた。
「ない、とは言い切れないね」
58:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 23:52:49.33 ID:KutC8v+7o
「ただ、あいつらそんな面倒なことしてたっけか?
あたしの記憶にある限り、もっと単純に襲いかかってくるだけだったけど」
「そもそも、どうやって暁美さんが脱出できたかもわからないのよね」
59:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 23:53:19.19 ID:KutC8v+7o
「……」
この世界には無いはずのもの。
そこに居た、同じくこの世界から消えてしまったはずの命と合わせて。
60:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 23:54:43.21 ID:KutC8v+7o
「一つだけ、確かなことがあるわ。
あれを処理しなければ、一般人に被害が出る」
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