7:みお ◆skOdBilCbI[saga]
2015/07/14(火) 11:35:02.26 ID:Wnc1C2cPo
ペトラ「私は」
飲み干したカップを置いて彼女は言った
ペトラ「強くなりたいです」
意外な答えだった。だが彼女の瞳には迷いではなく光が戻っていた
ペトラ「今日だって、私が強ければこんな事にはなってなかった。彼らに負けたりはしなかった。だから、、、悔しいんです」
複数の男相手に、どちらかといえば華奢な女がそんな風に思うとは予想外だったが。彼女もそれなりの理由があってここにいるのなら。強くなりたいと望んでここにいるのなら
リヴァイ「そうか。俺は余計な事はしない方が、いいか?」
紅茶を注ぎ足してやりながら問いかけた
ペトラ「そういう聞き方をされると、困ります。が、見なかった事には、して欲しいです。その、、、全部、です」
最後に少し言い澱んだのは。その言葉の奥の事を読み取るのは、彼女の表情を見ればわかることだった
リヴァイ「わかった。俺は何も見ていない」
ペトラ「はい」
リヴァイ「だから、何もしない。それでいいか?」
ペトラ「はい」
リヴァイ「お前とは偶然会っただけだ。だから、お前の事は何も、名前くらいしか知らない。だから、お前もそれだけでいい。わかったか?」
ペトラ「はい、、、わかりました」
だから恩を感じることもないし礼も必要ない、という意味での問だが正しく伝わったのだろう。少し言葉に詰まり、申し訳なさそうな顔をしていたから、きっと
そんな僅かな感情の機微を見逃さずに
そうしていたのは彼女の現状を気遣っての事ではなく
強くなりたい
そう言った彼女を俺は、気に入った、のだろう
全くどうしてなんだろうな?
これは、墓まで持ってくものなんだろうという予感と、それに抗いたいという、これは欲なのだろうか
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