23: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/15(水) 10:06:40.34 ID:9XTpaLhVo
魔法使い「……知ってるの、二人は」
盗賊「勇者はとうの昔に感づいている。何度かそれとなく咎められはしたけどな」
魔法使い「……じゃあ、僧侶さんは」
盗賊「知らないだろ。知っていたら、どうなるか分かっているだろ」
魔法使い「そっか。じゃあ……秘密にしなくちゃ、ね」
盗賊「………悪いな」
魔法使い「私はエルフ……魔物だから。人間を殺す事に、そこまで抵抗はないよ?」
盗賊「言ったはずだぞ。これは俺の役目だ―――お前たちは、称えられなければならない」
キレイ事ばかりで旅は完遂出来ない。
ならば、汚れるのは最低限の人間だけでいい。
魔法使いは不満気に口を尖らせて、何も言わずに宿屋へと戻っていった。
嫌われただろうか。それでも盗賊はこの役目を辞める事はないと確信していた。
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