過去ログ - 盗賊「コインの表と裏」
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7: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/15(水) 00:44:36.59 ID:9XTpaLhVo

勇者「どうだろうか。魔王を倒す旅路……付いてくる気は、ないかな」

隣では白い女が凛とした顔で盗賊を見つめていた。
その視線には何処か懐かしい感覚にも襲われた――それは、何処だったか。

勇者「彼女の強い推薦でね。生憎と僕らは人出不足……二人での旅に限界を感じている」

しかし、何故……ケチな盗賊である俺を。

勇者「彼女の強い推薦だからさ。それに君をコイツから救った手前、お節介というヤツさ」

半泣きの貴族に少し蹴りを入れて、勇者は笑った。
相変わらず、彼女は凛とした表情だった。

勇者の気まぐれ。そして彼女――僧侶の強い推薦。こうして盗賊は彼のパーティに入った。
勇者は優しく、正義感の強い人間だった。故に、決して盗賊を仲間と心の底から認める事はできなかった。
彼が”盗賊”で彼が”勇者”だったから――まるで、光と闇の様に、相反する存在である様に。



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