過去ログ - 阿良々木暦「ひたぎアピール」
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10: ◆8HmEy52dzA[sage saga]
2015/07/17(金) 21:39:03.33 ID:0XhJBn560


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「いや、僕にそんなものを期待されても……困るん、だが」

少々たじろぎながらも私の言わんとしようとしている事は理解したのか、阿良々木くんは後ろ頭を掻きながら口籠る。

全くもって、鈍くて女心のわからない彼氏ね。

「女の子はね」

ああ、本当に私らしくない。

でも。

「好きな人には、いつまで経っても好きだって言ってもらいたいのよ」

そんな事もわからないのかしら、と。
言いつつも、阿良々木くんの眼を直視できない。

人生はままならないわね、何事も。

らしくないのは承知の上。でも阿良々木くんは恋人だし、それに。

阿良々木くんにならそういう目で見られてもいい――いえ、見られたい、のだろう。
情欲に火を灯す年頃ではあるものの、そこまで開放的になるつもりはない。
それでも、やっぱり、阿良々木くんには私を見て欲しい。

可愛いな、戦場ヶ原、って。

お前が好きだよ、って。

言って欲しい。

それこそ私らしくないのだが、私だって女の子です。
そんな想いが、今日、阿良々木くんの家に来るにあたってこの服装を選ばせたのだ。



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