過去ログ - 【グランブルーファンタジー】アルバコア・サンダーボルト
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:09:17.87 ID:gGIAo8t60
(今までのあらすじ)
新たな世界への鍵となる空図の欠片を求め、アウギュステ列島に属するユディスティラ島を訪れていたグラン騎空団。
彼らはシグ率いるドゥルガ漁団が7代もの間戦い続けてきた空を泳ぐ巨大な魚型の星晶獣、アルバコアとの戦いに加勢しその行方を追っていた。
アルバコアを探しに潜った洞窟から出た彼らを待ち受けていたのは、群れを成しユディスティラ島を取り囲む無数のアルバコア。
アルバコアは一体ではなかったのか? そんな疑問を抱えたまま戦う彼らをあざ笑うかのように現れたのはさらに巨大なアルバコアだった。
その巨大さに恐れをなし撤退を考えたドゥルガ漁団だったが、シグの一喝によって戦意を取り戻した。
しかしじりじりと迫る巨大アルバコアと島を襲う無数のアルバコア。その両方を処理できるほどの戦力を、彼らは持ち合わせていなかった――
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2
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:27:48.02 ID:gGIAo8t60
グラン騎空団員、そしてドゥルガ漁団員がアルバコアと、それに群がる魔物たちを斬り伏せていく。巨大アルバコアはまだ遠い冲の空だ。しかし彼らの表情には既に、これまでの戦いによって積み重なった疲労の色が浮かんでいる。
「おいおい、これじゃああのデカいアルバコアの所に行く余裕すらないぜ!」小さなドラゴン、ビィが喚く。実際その通りだ。このまま巨大アルバコアを待ち、アルバコアを倒しているだけではいずれスタミナが尽きる。しかし巨大アルバコアへ向かいグランサイファーを動かせば、その間に島はアルバコアの群れに蹂躙されてしまうだろう。
以下略
3
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:31:12.17 ID:gGIAo8t60
「サンキュー! 支払いはグラン持ちだ!」「はぁ!?」「そんなもん、こんな時にどうしようってんだい!」「星晶獣っつったって、魚だろ? ならこいつでアルバコアをおびき寄せられねぇかと思ってよ!」「おいラカム!」
BANG! アルバコアを撃ち抜きながらシグの問いに答える。袋を開封し、餌を少し嗅いだラカムは顔をしかめた。彼の考えは正しかったらしく、無軌道に暴れるだけだったアルバコアの群れはラカムへと進路を変更した。「ビンゴ!」
以下略
4
:
◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:34:13.49 ID:gGIAo8t60
「ファランクス!」ジークフリートの前にグランが立ちふさがり、防波堤となった。アルバコアの波は弾け、二人の遥か後ろで旋回を始める。現在のグランのジョブはホーリーセイバーだ。ホーリーセイバーの守りは堅牢で、並大抵のことではビクともしない。
「すまない」「気にするなって。こうなったら俺たちはグランサイファーであのデカいアルバコアを倒す。だからお前はそれまでアルバコアをおびき寄せておいてくれ!」「……任せておけ」「みんなはジークフリートの援護を頼む!」グランとシグを含めた六人の団員がグランサイファーに乗り込んでいった。
以下略
5
:
◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:36:46.07 ID:gGIAo8t60
岩場の走りにくさに、ジークフリードは先程の森がいかに走りやすかったかを思い知らされていた。一歩進むたびに未だ脱ぎ捨てることのできないでいる下半身の鎧がガチャガチャと音を立て、彼にその重量を主張している。(一瞬でもいい、鎧を脱ぐ時間があれば……!)しかしアルバコアの群れは彼に一息つく余裕すら与えようとはしない!「真・無双破斬!」
ジークフリートの背後の地面が裂け、弾け飛ぶ! 下方から飛来する岩石片がアルバコアを打ち上げ、彼に僅かな時間を与えた。「モタモタしてないで早く逃げるっす! 竜殺しなんて大層な名前背負ってるんだから、こんな岩場くらい余裕っすよね?」岩場を吹き飛ばした張本人、ファラがジークフリートを煽った。
以下略
6
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:39:30.28 ID:gGIAo8t60
岩山を落下するかのごとく駆け降りる。瞬間頭上の岩山が吹き飛び、まるで噴火した火山の溶岩のようにアルバコアが噴き出た。アルバコアだけではない。砕けた岩石が重力に従ってジークフリートに迫る!「ブラスターミサイル、発射します。続けてアイリスビームを照射」BBBBBOMB! 岩石が、アルバコアが、飛来したミサイルと光線により消滅した!
「出来る限りの足止めを行います。その間に退避を」古の機械兵ロボミが飛来し、彼の背後に降り立った。「頼むぞ!」ジークフリートは砂浜に降り立ち、加速した。後方では光線の発射音や爆発音が鳴り響いている。走行の感覚を岩場から砂浜のそれに切り替えた。SLASH! SLASH! 立ちふさがる魔物を切り捨て、彼は走る。瞬間!
以下略
7
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:41:22.21 ID:gGIAo8t60
ジークフリートは振り返る。右手には未だに巨大アルバコアが健在だ。さらに視点を動かすとアルバコアの波が丘を逆流してきている。もはや逃げ場はない。追いつめられた彼は、アルバコアの津波に飲まれ、無残な最期を遂げてしまうのか!? いや、まだ唯一残されている。丘のその先、海へ飛び込むという選択肢だけが。(まだか、グラン……!)
覚悟を決め、ジークフリートは愛刀をブーメランのようにして後方へ投げる。それは回転しながら先頭のアルバコアに突き刺さり、バランスを崩し、後に続くアルバコアを巻き込みクラッシュした。その光景を見ることもなく彼は強く地を踏み、海と空だけが存在する空間へと飛び込んだ。
以下略
8
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:42:08.06 ID:gGIAo8t60
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以下略
9
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:45:23.50 ID:gGIAo8t60
「……う、ここは……」ジークフリートが目を覚ますと、そこはグラン騎空団が初めに降り立った港だった。「おっ、目が覚めたようだな!」甲高いビィの声。「お前のおかげでアルバコアを倒すことができたよ」「あー……その、なんだ、悪かったな」グランとラカムの声。「なんにせよアルバコアとあたしらの戦いは終わったんだ。今は宴を楽しもうじゃないか!」多くの人々が平穏を喜び、その幸せを分かち合う声。
そんな喧騒を耳にしながら、ジークフリートの意識は再び遠ざかっていく。身体ではない、心が休息を求めているのだ。「……シェロカルテ、一ついいか」途切れそうな意識を必死に繋ぎ止め、彼はシェロカルテに声をかける。「はいはい、なんでしょ〜?」「島内に俺の鎧と剣が落ちている、それを回収してくれ……代金はラカムから取り立ててくれ……」「了解しました〜」ユディスティラ島を駆け抜けた英雄は、それだけ言い残すと再び眠りに落ちた。
以下略
10
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:46:25.29 ID:gGIAo8t60
これにて終了です。水着ファラはまだですかね
11
:
名無しNIPPER
[saga sage ]
2015/07/18(土) 09:32:06.07 ID:l00DHo8hO
前にこのイベントがあった辺りにやりだしから懐かしい
12
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/07/18(土) 21:24:39.37 ID:3MaJzMxy0
???「ピニャー!」
13
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/07/19(日) 00:27:22.61 ID:d0l6JBH0o
乙
マグロの狂気は無かったがシリアスで面白かった
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