21:名無しNIPPER
2015/07/21(火) 12:11:12.80 ID:YMdcm1g70
彼は一礼して立ち去ろうとした。「比企谷くん」背中に向かって声をだす。
「私ね、もうすぐ受験なの。 合格発表の日、一緒に来てくれないかな」
「唐突ですね」
22:名無しNIPPER
2015/07/21(火) 12:12:00.33 ID:YMdcm1g70
受験の日はあっという間にやってきた。
私立大学だから午前中ですべてが終わる。この午前中で今年の生活が決まる。
自信は…まあ普通と言っておこう。
23:名無しNIPPER
2015/07/21(火) 12:12:56.16 ID:YMdcm1g70
終わった。部屋の本棚を埋め尽くしていた参考書。数式で埋め尽くされたノート。
受験にかかわったモノは、もう何も見たくない。
明日からしばらく続く、平和で穏やかな日々を満喫しよう。
24:名無しNIPPER
2015/07/21(火) 12:13:39.25 ID:YMdcm1g70
家を出るとき一面に雲が張りついていた空は、いつのまにか晴れ模様。差し込む微弱な陽光は気持ちが良い。
冷たい風が吹かなければ完璧なんだけど。
校門からでた私に、手を振る女の子がいた。
25:名無しNIPPER[sage]
2015/07/21(火) 12:17:04.75 ID:7YSHRGzLO
んー?
なんでめぐりんが受験してんの?
26:名無しNIPPER
2015/07/21(火) 13:05:29.14 ID:YMdcm1g70
「比企谷先輩は? 来てましたか?」
渡るべき横断歩道が見えたとき、一色さんが口を開く。
「ううん。来てなかった」
27:名無しNIPPER
2015/07/21(火) 13:06:01.49 ID:YMdcm1g70
言葉の意味が読み取れず首を傾げる私に、人差し指で遠くを指し示す。「ほら」
私の目に飛び込んできたのは、歩道橋に立ちこちらを見据える彼。だらしなく欄干にもたれた、やる気なさげな佇まいはいつもの彼。
「比企谷先輩、待ってますよ」
28:名無しNIPPER[sage]
2015/07/21(火) 13:11:49.21 ID:YMdcm1g70
お わ り
29:名無しNIPPER[sage]
2015/07/21(火) 13:31:05.87 ID:YqiYkh76o
乙です
30:名無しNIPPER[sage]
2015/07/21(火) 13:37:47.20 ID:R0Kwguf9O
乙、キラキラした目のヒッキーとかただのイケメンじゃないか
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