過去ログ - [恋姫無双]誰が為の理想[初心者注意]
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/25(土) 01:28:02.29 ID:Lh3y6p340
―――草原地帯を抜ける街道を馬の群れを連れた行商人の一団が歩いていた。
中央に馬主を載せた馬車群が5台あり、周りを馬で囲って列をなしている。
馬は数百頭はいるだろうか。みな体格がよく、列を乱すこともない。なかなかの値段で売れそうだ。
その周りに3〜4人ほどの集団が4つほどあり、前後左右に分かれて周りを警戒しながら
楽しげに仲間と話の花を咲かせている。その中でも一段やかましい3人組が右方向を警戒していた。

「しっかし、兄貴もよくこんな割のいい護衛話見つけられましたね。しかも荷物を馬車に載せていいなんて
 破格の条件ですよこれ。」

「まぁ、ちょっとしたコネがあってな。運が良かっただけさ。それに目的地は
 あの袁家の本拠地南皮だからな。こんだけ毛並みのいい馬ならあそこの派手好きなご当主様なら
 いくらでも買うだろうよ。」

「ああ、そりゃそうだよね。なんせ噂じゃ髪に合わせて金の鎧つけて出陣したとか言われてたものね。
 これは売れるだろうね〜。素人の私から見てもいい馬だもの。」

「お前、素人って元は商人だろうが。馬の見分け位余裕だろ?」

「商人って言っても色々だろうし、私みたいな個人の行商程度では
 馬なんて高級品、扱えないよ。そして、一人でこんなにつれて歩けるほど私は腕に自信がない!」

「いばって言うことか。しかし、流石に冀州に入ってからは賊も出てこないし、平和な旅だな。」

「天候も穏やかな物ですしね。これならおいらたちの目的の日までに間に合いそうですね♪」

「そのためにさんざん金稼いで南皮まで来たんだものなぁ・・・絵姿以上に可愛いといいんだが。」

「むっふっふ〜。それについては私の腕を信じて頂戴な。鄴で見たときの女神様に会えた感動を
 伝えられる会心の作さ♪」

「ならいいんだが・・・そういやあの荷物もお前の意見で作ったけど、あんなの何に使うんだ?
  500程作ったけどさ。あれ、売れなかったら大損だぞ。」

「同じ趣味を持った仲間たちに連帯感持たせるのにいいと思わないかな?それに、いい思い出を
 形に残るもので残せるんだから誰だって欲しがるでしょ。」

「そこは姉御の方が兄貴よりも経験豊富ですしね。姉御に任せておけば大丈夫でしょ。」

「俺らも金出してるんだから、ちゃんと売れよ〜。売れ残ったら体で払ってもらうからな。」

「うわ〜・・・その返しは引くわ〜・・・」「ですね、女性に言うことじゃないです。」

「そんだけ言っとけば必死で売ろうとするだろうよ。大体、お前襲うより娼館のねーちゃん買う方が
 よっぽど気持ちいいわ。なんでお前で満足せにゃいかんのだ。」

「それもそれでひどくない?もし全部売れたら三日くらい奴隷にしてやるから覚えておきなよ。」

――そんなとりとめのない会話をつづけながらも警戒は忘れておらず、それぞれ双剣、戟、弓をいつでも使える
状態で保ちながら歩いていた。

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