24:名無しNIPPER[saga]
2015/07/30(木) 16:22:37.37 ID:sAy5zb9eO
「………そして、婚約、おめでとう」
「……っ」
ありがとう、と帰ってくることはなかった。
背中を向けている彼女から聞こえるのは、言葉ではなく嗚咽のみであった。
高校を卒業したら、本家の男子との婚約を交わす。
これは彼女が生まれてきたときにはもう決まっていた、らしい。
時代錯誤もいいところだと思うけれど、何も言うことはできなかった。
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