21:名無しNIPPER[saga]
2015/08/02(日) 03:56:27.20 ID:V8gzDOoiO
健夜は、身勝手な残影を目の前の少女に投影していた。
手折る。千切る。打ち砕く。踏み躙る。
圧倒的で、他を寄せ付けない、ゆえに退廃的で孤独な麻雀。
それは、まるで鏡写しに見る自分のようだった。
だからこそ、思わずにはいられない。それはやはり身勝手で独善的な干渉。
――彼女を導きたい。その手をとって。自分の見られなかった、色づく景色を。
駆け巡る思考のなかで、加速する世界のなかで、小鍛治健夜はその稚気を帯びた輪郭に手を伸ばす。
健夜「ねぇ…私と打ちませんか」
咲「お断りします」
にべもそっけも、おまけに取りつく島もなかった。
――
283Res/129.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。