過去ログ - 咲「これが私の麻雀だよ」
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64:1[saga]
2015/08/06(木) 04:06:08.13 ID:DprYNBt5O

トシ「南浦聡を知ってるかい?」

健夜「シニアの南浦プロですか?知っていますが…強面ですよね」

以下略



65:1[saga]
2015/08/06(木) 04:06:59.94 ID:DprYNBt5O

トシ「南浦には孫がいるのを知ってるかい?」

健夜「いえ、初耳です」

以下略



66:1[saga]
2015/08/06(木) 04:07:45.62 ID:DprYNBt5O

 再び長野へと舞い戻ってきた健夜はさっそく南浦氏のもとを訪ねていた。

 今時和風な畳座敷にて、卓袱台を挟んだ向こうに胡坐をかく南浦聡。
 その厳しい目つきと口角の下がりきった口許、総じて無愛想と取れる印象からトシとは正反対の人間であることが見て取れた。
以下略



67:1[saga]
2015/08/06(木) 04:08:29.07 ID:DprYNBt5O

聡「数絵をあなたに預けろと、そう仰るわけですな」

 重々しく口を開けば、その言葉の端々にふざけるなとでも言わんばかりの威圧を感じる。
 それは健夜の一方的な被害妄想じみた感想であったが、それも仕方ないほどに、その場の空気は重く沈み込んでいた。
以下略



68:1[saga]
2015/08/06(木) 04:09:03.59 ID:DprYNBt5O

 「失礼」とだけ断り、煙草を咥えた聡は安っぽいガスライターを手に取った。

聡「…もしもあなたがそこらの馬の骨だったら、そう一蹴しているところです」

以下略



69:1[saga]
2015/08/06(木) 04:10:05.70 ID:DprYNBt5O

聡「改めて問わせていただきたい。数絵は私が手塩にかけ育んできた蕾だ。あれには私の麻雀を余さずすべて注ぎ込んできた。あなたに、それを託すだけの価値がおありか」

 投げかけられた問いに、健夜の全身が硬直する。
 
以下略



70:1[saga]
2015/08/06(木) 04:11:22.20 ID:DprYNBt5O

健夜(それこそありえない…!)

 高い壁がそびえているから、だから背を向け逃げ出すのか。それこそが何よりも無礼にあたるのではないだろうか?

以下略



71:1[saga]
2015/08/06(木) 04:13:09.99 ID:DprYNBt5O

健夜「いまの私に、それを証明する手立てはありません」

聡「……」

以下略



72:1[saga]
2015/08/06(木) 04:14:09.64 ID:DprYNBt5O

 自分はなにをしているんだろう。なにが私をここまで駆り立てるんだろう。
 ふと、ぽつりと滴るその疑念に、ある顔が浮かぶ。

 物寂しげな、それを隠す幼い笑み。
以下略



73:1[saga]
2015/08/06(木) 04:14:42.11 ID:DprYNBt5O

聡「……」

健夜「……」

以下略



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