71:1[saga]
2015/08/06(木) 04:13:09.99 ID:DprYNBt5O
健夜「いまの私に、それを証明する手立てはありません」
聡「……」
72:1[saga]
2015/08/06(木) 04:14:09.64 ID:DprYNBt5O
自分はなにをしているんだろう。なにが私をここまで駆り立てるんだろう。
ふと、ぽつりと滴るその疑念に、ある顔が浮かぶ。
物寂しげな、それを隠す幼い笑み。
73:1[saga]
2015/08/06(木) 04:14:42.11 ID:DprYNBt5O
聡「……」
健夜「……」
74:1[saga]
2015/08/06(木) 04:16:49.79 ID:DprYNBt5O
聡「はてさて。ここらで巣立つ時がきたのやもしれんな」
数絵「それでは…」
75:1[saga]
2015/08/06(木) 04:18:07.37 ID:DprYNBt5O
南浦邸を後にし、数絵に見送られて健夜は帰路につこうとしていた。
満足げな健夜に対して、数絵の表情は険しい。
数絵「小鍛治プロ。来年より、御指導御鞭撻の程、よろしくお願いいたします」
76:1[saga]
2015/08/06(木) 04:19:22.05 ID:DprYNBt5O
あとひとり。
色々と問題はあったが、とにもかくにもあとひとりだった。
そうとなれば、あとは手段を選んでいられない。
77:1[saga]
2015/08/06(木) 04:22:04.65 ID:DprYNBt5O
憩「ごめんなさい。小鍛治プロのお目に叶ったということはすごく光栄なんですけども、慎んで遠慮させていただきます」
もう何度耳にしたかわからない「お断り」。
最近では中学生のみならず、高校一、二年生にもあたっては砕けていた。
78:1[saga]
2015/08/06(木) 04:23:14.02 ID:DprYNBt5O
ところが。
健夜は立ち尽くしていた。
あまりに情報不足で、あまりに無謀な試み。
79:1[saga]
2015/08/06(木) 04:24:20.84 ID:DprYNBt5O
歩き出した健夜はなにかにぶつかってしまった。
軽い衝撃にたたらを踏む。よろめきはしたが、たいしたことはない。
問題は目の前に転がっていた。
80:1[saga]
2015/08/06(木) 04:24:56.38 ID:DprYNBt5O
健夜「だっ、だいじょうぶ!?息してるっ?死んでない!?」
抱きかかえるように少女を起こすと、その軽さにまたしても驚かされる。
比較的小柄な部類の健夜の腕のなかにすっぽりと収まってしまう少女は、本当に華奢という言葉が似合った。
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