129:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:54:54.52 ID:5uQHH2Qt0
私は念のためと思い持ってきたストックを強く握る。
廊下は相変わらず静かで、もう誰もいないのではないかと思うほどでした。
私は一階に降りる。
何故だか分かりませんが、私自身静かに歩いてしまいました。
チャイムはまだ鳴っている。
ぴんぽーんとエコーのように鳴る音は今は不快に感じた。
いよいよ扉の前へ来たとき、私は柄を再び強く握る。
そして私は鍵を解き――扉を開けた。
私は目を見張る。そこには照さんの姿があった。照さんは私をちらっと見ては、そのまま前に倒れる。
もはやストックは放りさり、慌ててしゃがんで照さんの顔を見る。
照「よかった……」
照さんはそれだけ言って、私の頬に手をかざす。
照「私のせい……淡……私が、見ていれば」
照さんはうわ言のように言う。
淡さんのことを、まだ悔やんで――
和「しっかりしてください!あなたが死んだら、咲さんは、どうなるんです!」
私は涙が出てきた。
私は照さんを疑っていた。
弘瀬さんの死体を見て、照さんがいなかったから……。
疑ってごめんなさい!
すみません、すみません!
照「あの子を――」
頼んだ。
それを最後に言い照さんは目を閉ざした。
私は自分の猜疑心を呪い、その表情を放心して眺めた。
咲さんと似た顔だった。
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