119:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:15:55.07 ID:5uQHH2Qt0
最初中は煙と炎の赤色で余り見えませんでした。部長の名前を呼ぶも、返事はありません。
中に入ろうとしましたが、何故だか分かりませんが扉の前に中か大きくて重いものがあり、邪魔で通れません。
私はぼーとする頭を働かせ、ハンカチで鼻を覆うのも忘れていることに気付きました。
120:名無しNIPPER[saga sage]
2015/08/02(日) 21:23:27.44 ID:5uQHH2Qt0
13
胃酸で焼ける咽と、煙に犯され頭痛のする頭を私は完全に無視していた。
そこには心はなかった。
121:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:25:02.43 ID:5uQHH2Qt0
菫「智葉……?」
私たちが智葉さんの顔を回想を込めてみていると、背後から弘世さんの声がした。
弘世さんは悲しい表情で、智葉さんのそばに寄り、ひざまづいて智葉さんの顔を近くで眺める。
122:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:30:34.54 ID:5uQHH2Qt0
しばらく私たちは智葉さんの顔を眺め、その凛とした、それで優しい顔を心に焼き付けるようにした。
しかしそこで私は部長のことを思いだし、涙が目尻にたまる。
あの頼りになる笑顔、存在感。
123:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:32:09.05 ID:5uQHH2Qt0
ここにいては頭も回復しないと思い、私たちは談話室に戻った。
つい先ほどまでみんながそこにいたとは思えないほど、そこは静かでした。
祭りが終わって次の日にすっかり片付けられた跡を見るような感情が私を襲う。
124:名無しNIPPER[saga sage]
2015/08/02(日) 21:45:39.07 ID:5uQHH2Qt0
咲「お姉ちゃん?」
咲さんは心配した表情で言い、ノブに手をつけます。私は心情をくみ、注意することはしなかった。
扉は開けられると、中からむわっとした臭いが立ち込める。
125:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:47:25.96 ID:5uQHH2Qt0
すぐに鼻がひんまがるような悪臭――こう言ってはいけませんか。でも、もう――が私の気力を削ぐ。
私はハンカチを鼻に押しあてて、奥へと進む。
クローゼット、バスルームとベッドの下を見ますが、照さんの姿はありません。
126:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:50:12.27 ID:5uQHH2Qt0
和「照さんはいませんでした。弘世さんは……」
咲さんは不安げな、悲しげな表情で私を見る。
和「とにかく行きましょう」
127:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:51:19.28 ID:5uQHH2Qt0
咲「ちょっと待って。そのことみんなに伝えなきゃだめだよ」
和「みんな……ですか。でももう残ったのは憧、穏乃、末原さん、あと照さんに一応玄さん、それだけしかいないんですよ。もう犯人は限られてくる」
咲「待って。お姉ちゃんを疑うの?お姉ちゃんがあんな、あんなやり方で人を?」
128:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:52:51.06 ID:5uQHH2Qt0
14
咲さんと和解し、椅子に座って沈黙を守っていると、何やら音が聞こえてきたような気がしました。
咲「今チャイムが……」
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