131:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:59:09.55 ID:5uQHH2Qt0
咲「扉が、開いてる」
突然咲さんは片言でそう言って、私は困惑します。
扉?
私は咲さんが向けている視線の先をたどります。するとそれは憧たちの部屋で、確かに扉は半開きになっていました。
私は不意に何かがそうさせるように、ストックを確認します。
和「咲さん、決してはなれないでください」
私はもう何も考えずに、考えることはできずに、憧たちの部屋へ行くことを決めました。
憧たちを疑うとか、そういう考えは浮かばなかったのです。
ただ幼馴染みである憧たちが心配でした。
私たちはそろそろと、憧たちの部屋へ向かいます。
部屋はやはり憧たちのところでした。
私は咲さんがうしろにいることを確認し、部屋へ入ります。
部屋の中には、血がたくさんまとわりついていました。
憧は倒れ、穏乃も倒れ、玄さんもベッドではなく床上にいました――
みんなみんな、血でまみれていました。
私は不思議と何も感じないような気がしました。
それに気付いてぞっとします。
もう心がなくなったのではないか、冷酷な人間になったのではないか……死体になれたのではないか、と。
どうして幼馴染みが、親友が死んで何も思わないんですか。
どうして?
私は廊下にでてある部屋に向かいます。
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