132:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 22:01:12.54 ID:5uQHH2Qt0
咲「和ちゃん、落ち着いて!」
と咲さんに言われて、私ははっとします。
落ち着く……私が?
咲「和ちゃん、怒りで我を失ってるよ」
和「私は怒ってなんか――」
咲「怒ってるよ。だって和ちゃん凄い怖い顔してるもん」
そう言われて私は気付きました。
ああ、あれは欺瞞だったんですね……そうですよね。
私は悲しいんですね。
和「とにかく行きますよ」
咲さんは私の欺瞞に気付いてくれました。それは私の心をいくぶん楽にした。
しかし怒りと悲しみはやはりやり場を求めていた。
それは当然のことでした。
咲「どこ行くの?」
咲さんは慌てて言います。
和「犯人はもう一人しか考えられないんですよ」
私は扉の前まで来て、ストックを握り締める。
和「相手ももう見境がないですからね。うしろとか、どこかひそんでいるかもしれません。気を付けてください」
私は扉を開けて部屋にはいる。鍵はかかっていなかった。
156Res/112.10 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。