70:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:15:35.12 ID:5uQHH2Qt0
咲「でも確かにみんな――」
智葉「みんながアリバイがあると?」
和「それは揺るぎない事実です」
71:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:17:57.85 ID:5uQHH2Qt0
咲「じゃあ、犯行は……」
辻垣内さんは無言で頷いた。
智葉「さてと、もう血の形以外分からないし、これはとりあえず拭いてもいいかな」
72:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:20:26.20 ID:5uQHH2Qt0
智葉「二人はそのとき何か気付いたことはあったか?」
咲「暗かったし、あんな状況でしたから、私はちょっと」
智葉「暗かった?
73:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:22:58.67 ID:5uQHH2Qt0
咲さんは自分の発言から辻垣内さんが黙りはじめたからか、少し不安げにしている。
和「どうしたんですか?」
私は我慢しきれずに問いかけた。
74:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:26:59.94 ID:5uQHH2Qt0
8
談話室に戻ると、そこにはまた喧騒が戻っていた。そこには照さんの様子も見られ、やはり何か慌てているようだった。当然それは楽しいものではなく、忌々しいものだった。
智葉「どうしたんだ」
75:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:28:43.56 ID:5uQHH2Qt0
智葉「すぐに外に探しにいかないと」
久「そうね。じゃあ智葉と和、それに私の三人で探しましょう。ただし遠くへは行かない。常にまとまってゆくこと」
咲「ちょっと待って下さい。私も行きます!」
76:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:31:00.74 ID:5uQHH2Qt0
五分、建物に沿って探すこと。絶対に建物から離れちゃだめ。そして決して五分を越えないこと――
部長は念を押して二度言った。
本音を言えば探させるのすら躊躇われるのかもしれません。外は一寸先さえ見えない、そんな状態でしたから。
77:名無しNIPPER[sage]
2015/08/02(日) 17:32:53.39 ID:5uQHH2Qt0
名前直すの忘れてました。
弘瀬じゃなくて弘世ですね。すみませんでした。
78:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:53:12.35 ID:5uQHH2Qt0
外に出ると、ホワイトアウトが私たちを襲う。少ししか離れていないのに、振り向くと建物もわずかにしか見えない。
智葉「これは死んでも気付かなそうだ」
智葉さんは冗談っぽく言ってるが、表情は笑っていなかった。
79:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:55:19.65 ID:5uQHH2Qt0
そこで私はふとある考えが頭に浮かびました。
まさか照さんが――?
……いえ、そんなわけないですね。だって照さんは玄さんが刺されたとき、まず間違いなく私たちの目の前にいた。
80:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:57:00.03 ID:5uQHH2Qt0
と、私は目の前に智葉さんに弘世さんがいないことに気付いた。
和「智葉さん……弘瀬さん?」
返事はなく、辺りを見渡しても誰もいない。
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