85: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/28(金) 03:40:59.31 ID:bXvlyvW5o
「がっはっは! こりゃいいや〜!」
「いやあ、お頭、すげぇ事、考える……」
「きひひ、これがありゃ、食い物も、酒も、女も、金も!」
「なんでもやりたい放題ってね! あ〜っ! お頭、最高っス〜!」
どうやら野盗、らしい……。
野盗がまた、あの廃村での中年の様に……呪術を?
呪術師(だとすれば、勇者が居るというのはデマ? まあ、良い……コイツらを、縛り上げれば……)
私は迷うことなく、扉を開く―――たかが野盗が何人いた所で、敵ではない。
例え呪術を扱うとあっても、微力な反応と結界を張る用心の無さからも、取るに足らない相手と考えたからだ。
野盗A「なっ……誰だテメー!?」
扉を開くと、野盗の一人がこちらに気づき声を荒げる。
野盗たちは寛いでいたのだろう。立ち上がり、臨戦態勢を取る。
野盗B「けっ、なんだこの女ァ……此処が、誰のアジトだと思ってやがるゥ!?」
野盗C「きひひ、お頭! 生命知らずがやってきましたぜぇ」
三人の野盗の奥に、無精髭を生やした男がいた。
淀んだ目つきの、酷く醜悪な顔をした野盗……恐らく、頭領であると思われる。
お頭「がっはっは! よう、姉ちゃん……一人で、ノコノコどうしたんだい?」
頭領は大げさなほど巨大剣を片手に、下卑た笑いを飛ばす。
私は溜息をついて、彼の手に握られた剣を注視する―――それは、勇者の聖剣と酷似していた。
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