86: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/28(金) 03:41:25.14 ID:bXvlyvW5o
呪術師「…………その剣、どこで?」
お頭「あ〜ん? こりゃ、作ったのさ。あまりにも、有名だろぉ……勇者様の、聖剣はよ!」
野盗A「コイツがありゃ、世の人々は勇者だって信じるんだから、驚きだよなあ!」
野盗B「流石、お頭! 勇者の聖剣を作るなんて! 頭がキレるっスねえ!」
野盗C「きしし! 勇者さまさま! 聖剣があればやりたい放題!」
…………頭が痛くなってきた。
勇者が此処に入って行くのを見られたというのは、聖剣を見ただけのお話だったのか。
呪術師「…………期待して、損した」
お頭「ん〜? 勇者のファンか? お前はどうやら、勇者の顔を知っているらしいなぁ」
呪術師「冒険者ギルドの人間で、知らない者はいない」
野盗A「げげっ、ギルドの人間かよ……面倒くせぇ」
野盗B「ばっか、一人で何が出来るんだっての」
野盗C「きしし、それもそうだな。にしてもお頭ぁ、俺らのアジトバレてますぜ?」
お頭「そうみたいだな。こんな辺鄙な所まで目ざとく見つけてくるとは、ギルドも鼻が効くもんだ」
コイツら、危機感がない。いや、確かに私を見て警戒する程の知能があるとも思えない。
とにかく、私は落胆していた。勇者の正体は聖剣の贋作を握ったブ男なのだから。
145Res/115.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。