87: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/28(金) 03:41:51.23 ID:bXvlyvW5o
呪術師(それにしても呪術の反応が弱々しくもある……これは、どういう事……)
私が思案していると、一人の野盗が近づいて来た。
それを冷静に見つめていると、野盗は少し眉間にシワを寄せて威嚇する様にナイフを取り出した。
野盗A「よぉ、姉ちゃん。ギルドの人間だかなんだか知らねぇけど、此処から逃げられると思ってるのか?」
呪術師「逃げるつもりなんて、ない」
野盗B「聞きましたかお頭! この女、犯されに来たみたいッス」
思わず溜息がまた出た。脳みそが、腐って行く気がした……阿呆らしい。
私は黒衣の中から、試験管を取り出して―――床へ、叩きつける。
呪術師「さっさと終わらせて、帰らせてもらう。もう、日が暮れる……無駄足、苛立つ」
お頭「あ? 何を言って――――んなっ!?」
頭領が怪訝な表情を見せるが、私の血を媒介に飛び散った”呪い”が彼らを捕縛する。
血液が固形化し、意志をもった触手の様に四人を縛り付け、身動きを取れない様に締め上げる。
野盗A「お、おおおぎゃああああ!!??」
野盗B「ニュル、ニュル!? 気持ち悪いぃぃぃぃ!」
お頭「テメっ……おいぃ、お前ら! 引きちぎらんかい!?」
野盗C「無理っす! 無理っす! こんなの無理っすいでででででででで!」
あまりにも呆気なくて、もう溜息すら惜しくなるレベルだ。
私は目の前に転がる野盗を踏み越えて、頭領の目の前に立つ。
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