過去ログ - 万里花を愛でるニセコイSS「ハリコミ」
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6:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:25:55.12 ID:X2fAk2+b0
夜も更け、午後11時。強盗犯の隠れ家には何の動きもない。
気温が下がってきたので楽は毛布を取り出してくると、万里花の肩にかけてやってから自分もその隣に腰を下ろした。

「ありがとうございます、楽様――って!?」
毛布は一枚しかなかったために、楽は毛布を羽織ったまま、その片側を万里花の肩にかけてやったのだった。
つまり、一枚の毛布に二人寄り添うようにしながら包まっている状態だった。

「どうした?」
「い、いいい、いえ、別に」
「身体、冷やさない方がいいからな」

明らかに動揺する万里花に対して、不思議そうにその顔を見つめる楽。
奥さんの体調を気遣う優しい旦那という、いかにも仲の良い夫婦のような自然な振る舞いだった。

「うう、心の準備ができとらんけん……ズルいばい、らっくん……」

この数日、万里花の新婚攻撃を受け続けるあまり、すっかり感覚が麻痺してしまった楽の行動はまさしく新婚の夫そのもので。
逆に攻撃していたはずの万里花が、思わぬ不意打ちで赤面する羽目になってしまっていた。


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