10: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/08/08(土) 23:09:49.62 ID:eMWdeDR60
さらに数分歩いたところで愛宕が摩耶と鳥海の改二の話を始める。高雄も鳥海の改二の話は初耳だった。
一通りの話を聞き終えてから高雄は確認するように聞く。
「――つまり摩耶が悩んでいると」
「そうなの。あの子、妹離れができてないから」
「正直に言うと私は摩耶の気持ちがよく分かるわ。だから、摩耶のその思いが悪いなんて言えない」
「高雄はそうやって自覚があるからいいのよ」
「どんな理屈かしら?」
「ちゃんと一歩を引けるでしょ。でも摩耶にはまだそれができないの。鳥海が自分で考えて歩いてるのに、今のままだと摩耶がその邪魔をしちゃうんじゃないかな。それってお互いのためにならないと思うの」
「つまり……問題は摩耶自身にあるのね?」
「たぶんね。それで相談はこのこと。どうしたらいいのかな」
問われて高雄は考えるが、名案が思い浮んでくるものでもない。
「言って分かれば苦労はしない……けど」
「こういうのって言われて分かるようなことでもないよね」
「摩耶は突き詰めると何が悩みの種になるのかしら? それが分からないことには」
「うーん、それは確かにそうね」
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