過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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597: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:01:57.75 ID:3+pD+bLQo
当時は死にそうな顔をさせられたトラブルも、時間が経てば美談となるのだ。

「あのときお前が失敗したクライアント、CGプロの再採用を検討しているみたいだぞ、よかったな」

きっと、正式に伝通と顧客契約することとなれば、そのクライアントと再び仕事をする日も遠くはないだろう。
以下略



598: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:02:40.98 ID:3+pD+bLQo


――

二日後、汐留。
以下略



599: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:03:41.19 ID:3+pD+bLQo
やるべきことを終わらせてから、業界話に花が咲く。

広告代理店が俯瞰しているアイドル業界の進む先、CGプロが描く将来像。

失われた20年に加えて大震災にも襲われ、暗く閉塞した世の中だ。
以下略



600: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:04:12.04 ID:3+pD+bLQo
「ん、そろそろかな――」

大嶋が腕時計を確認してつぶやいた。

さほど時を経ずして、応接室にノックが響く。
以下略



601: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:04:40.67 ID:3+pD+bLQo
「どうも、この度お世話になります」

その二人が会釈を向けてくる。皆が立ち上がって挨拶を返した。

「こないだPにも話した通り、こちらが磐梯南無粉の早川さんと――」
以下略



602: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:05:25.58 ID:3+pD+bLQo
先日Pに大嶋が話したこと。

それは、伝通と磐梯南無粉が共同展開を広げるというものであった。

順調に話がまとまれば、来月半ばにでも発表されるはずだ。
以下略



603: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:06:14.45 ID:3+pD+bLQo
「我々はゲームコンテンツを通して、アイドルの世界を幅広い人々にお届けしたいと思っています」

岩原が、激務からか隈の酷い、しかし眼光はぎらついた目でPを見た。

「磐梯南無粉さんといえば、たしか色々なアイドルを――」
以下略



604: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:06:43.12 ID:3+pD+bLQo
「この度、全く新しいジャンルでコンテンツの展開を進めたいと思っています」

岩原は、Pが予想した通りの話を切り出した。

「――しかし、実現の為には、既存ではリソースが足りない」
以下略



605: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:07:17.91 ID:3+pD+bLQo
765や961を最前面に出して展開すると、失敗した時のリスクが大きいことを、岩原は言外に示唆している。

リソースの量で云えば、ダウンバックや星屑プロモーションなど、多くのタレントを抱えた事務所は数ある。

ただしそれらはランクの高い大手だ。
以下略



606: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:07:56.36 ID:3+pD+bLQo
何より、CGプロが今後成長していくために、磐梯南無粉と手を組むことは絶対に必要だ。

将来的には、ステークホルダとして対立する可能性は無きにしも非ずだが――
そんな衝突など企業間ではいくらでもある。相手が無視できない力を、こちらが持つようになれば良い。

以下略



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