過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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62: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:45:19.62 ID:s8phhYh5O
芸能界が居所となるかも知れない機会を得た、だって?

思い上がりもいいところだ。

バレエや歌を習っているわけでもない、ティーン誌のモデルをしているわけでもない。
以下略



63: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:45:48.38 ID:s8phhYh5O
そもそも、一回会っただけのあの変なオジサンの話を信じられる方がおかしいのだ。

ぼーっと二人を見ていると、いつの間にか曲が終わって、次は凛の番になっていた。

この話は、忘れた方がいい。
以下略



64: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:49:00.72 ID:s8phhYh5O



・・・・・・・・・・・・

以下略



65: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:49:31.97 ID:s8phhYh5O
今日は平日だが、サボタージュではない。

校舎の耐震チェックだとかなんだとかと云って、授業は午前でお仕舞いだったのだ。

午後が丸々空くなんてそうそうないから、新しいアクセを見繕いに、デパートをハシゴした帰り。
以下略



66: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:50:03.24 ID:s8phhYh5O
そんな少し不完全燃焼気味の物欲を慰めるべく、iPhoneで近隣の情報をチェックすると。

「あ、109―マルキュー―で夏物のイベントやってる……」

ファッション業界はせっかちなもの。
以下略



67: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:50:32.40 ID:s8phhYh5O
と、視界の端にQFRONTビルの壁面ビジョンが飛び込んできた。

瞬間、凛は足を止める。すぐ後ろを歩いていた中年サラリーマンがぶつかりそうになり、渋い顔をした。

しかし凛はビジョンに釘付けで、そのことに気付いていない。
以下略



68: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:51:04.45 ID:s8phhYh5O
例のオジサンと話してから、身の回りでアイドルを目にすることが急激に増えた。

テレビは云わずもがな、雑誌、電車の中吊り広告、デパートに掲示されたポスター、そしてこのQ'S EYE。

……いや、ここ数日でアイドル全体の露出が一気に増えるはずはない。
以下略



69: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:51:32.56 ID:s8phhYh5O
画面の中では、天海春香や如月千早と云ったトップアイドルの面々が、縦横無尽に舞っている。

彼女らの後ろには、凛が見たことのない、若い芽の姿もある。

そう、こうやってただでさえ狭い階段を、どんどんと新顔が昇って行かむとしているのだ。
以下略



70: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:52:02.05 ID:s8phhYh5O

彼女らの勇姿が消え、税務相談の広告に切り替わる。

凛は、内心ほっとして、交差点傍のガードレールに寄り掛かった。

以下略



71: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:52:32.10 ID:s8phhYh5O
絶え間なく動き続ける渋谷の街から切り離されたように、ぽつんと動かない凛。

まるで彼女の身体だけ時間が止まったかの如く。

だが、その異質なコントラストは、この日は思いのほか早く終焉を迎えた。
以下略



72: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:53:02.10 ID:s8phhYh5O

「こないだもそうだったが、何をするでもなくずっとそこに腰掛けて、一体どうしたんだ?」

「……アンタには関係ないでしょ」

以下略



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