838: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:31:03.39 ID:3+pD+bLQo
EPILOGUE
・・・・・・・・・・・・
839: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:31:30.70 ID:3+pD+bLQo
午前十時の時報が鳴る。
それは戦争開始の合図であると同時に、戦争終了の合図でもあった。
「……完売しました」
840: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:32:02.95 ID:3+pD+bLQo
ネット上は阿鼻叫喚の巷と化している。
『ああああああああ取れなかったあああああああああああ!!』
『あたりめーだろ、会員の俺が先行枠すら買えなかったんだぞ』
841: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:32:29.91 ID:3+pD+bLQo
そしてごくたまに上がってくる、戦勝報告。
『凛ちゃんのコンサート、初めて取れました!』
『おめでとう! しね!(楽しんでこいよ!)』
842: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:32:57.64 ID:3+pD+bLQo
需要量と供給力のバランス――関係者を常に悩ませる問題だ。
こればかりは、今後こなれていくのを期待してもらうしかないだろう。
最終的なチケット販売数、三日間分で述べ四万枚。
843: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:33:37.45 ID:3+pD+bLQo
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
844: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:34:05.07 ID:3+pD+bLQo
大抵、音響を重視すると、会場規模は大きくても数千人に抑えられてしまう。
一万人以上の収容が可能なアリーナという箱において、
音響設計がきちんとした会場はここが唯一の選択肢と云って過言ではない。
845: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:34:32.91 ID:3+pD+bLQo
凛の控室に、ノックの音が響く。
扉を開けたのは、担当プロデューサー、P。
846: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:34:59.40 ID:3+pD+bLQo
「どうせここまできたら、もうやることはないんだ。スタッフの邪魔にならない範囲で、舞台の方へ行くか」
「うん、行く行く」
頷いた凛が、すっと滑らかな仕種で立ち上がり、颯爽と扉を開ける。
847: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:35:28.22 ID:3+pD+bLQo
突き当たりの角を折れると、客席のざわめきがよく聞こえるようになってきた。
もう、このすぐ先は、ステージだ。
そっと舞台袖から見る客席は満杯に埋まり、気が早くもところどころで蒼いサイリウムが光っていた。
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