過去ログ - 提督「戦争は変わった」
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11:名無しNIPPER
2015/08/10(月) 21:44:40.20 ID:wxXWj7PH0
哨戒任務をつつがなく終えて、その日の夜。
今日は疲れた。まさか任務中のみならず、帰投の後も提督とのことについて問い詰められることになるとは。それが入渠ドッグだったのも頂けない。入渠ドッグで働く艦娘整備の技師。その妖精さんもなんだか生暖かい視線を皆送ってきた。

その場に金剛姉妹や高翌雄姉妹が居合わせたことなど最早笑うしかない。発端となった不用意な行動も含めて、笑うしかない。
この後、彼女達にじゃれつかれて困ったように笑う提督が思い浮かぶ

飛鷹「だって、仕方ないじゃないの。」

左手に輝く指輪を見ればいつでも思い起こせる、軍役への不満を漏らさなくなった日の事を。

「飛鷹…君が退役したら――出雲丸に戻ったその時には、この指輪は戦意高翌揚の効果も失せ、ただの装飾品に戻る。カッコカリとは法的な効力を持たないと言うに等しい。いや、故にカリでしか無いと言うべきかも知れない。」
「そんな…。」
「だからその時には…もう一度言いたい言葉が有るんだ。約束してくれるかな、飛鷹が軍を去っても、また会ってくれるって。」
「…っ!えぇ、当然よ…!ずっと待っているわ…貴方の、側で…。」

サンフランシスコの航路。望みながらどこか諦めていた夢を、客船出雲丸に憧れを抱くだけの哀れな軽空母飛鷹を、認めてくれた人。望むだけで現実からも実現にも目を背ける日々を終わらせるだけの希望をくれた人。私が飛鷹になった意味、出雲丸になりたい理由。

飛鷹「与えられた任務をこなせば…。」

きっと叶うはずだから。伸ばしていた左手をそっと胸に抱くと、そのまま眠りに落ちてしまった。



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