過去ログ - 鷹富士茄子「私を見つけてくれたから」
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81:名無しNIPPER[saga]
2015/09/08(火) 00:08:00.15 ID:CDWU1HmG0

巫女様はこうもおっしゃった。自分はとても幸運に産まれた。そこに、とても不運な子供が産まれた。
あの子は調和を取る為にと神様が遣わせたに違いない。自分にしか止められないのだろうと。
そうして、巫女様が眠る為の社も早急に建てられた。

巫女様が柱となる直前にこうおっしゃった。
向こう百年程はこの場所に近づいてはならない。
近づけば自分の力をもってしても、近づいた者の命は保証出来かねると。
そしてあの子の力が強まるであろうあの子の命日には、あの子が近づけぬように家の周囲を明かりで満たし、
夜は出歩かないようにし、明るいうちに島の大人全員であの子を祀る神棚に祈りを捧げるようにと。

島民達は頷いた。そして、巫女様は柱となった。
島民達は嘆き悲しんだ。そして向こう百年、あの怨霊に立ち向かわねばならない巫女様の為に、
せめてもの手慰みになればと、沢山の玩具などを供えたそうじゃ。

島民達は決まりを守り、社には近づかなかった。
夏の指定された日にはしっかりとお祈りを捧げ、夜は明かりを灯して出歩かなかった。


……


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