過去ログ - インコ、網戸、それから猫
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7: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:06:55.28 ID:SYGMyPD1o

 けれど猫は次の日もやってきた。

「帰って!」

以下略



8: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:07:58.87 ID:SYGMyPD1o

 と、その時、不意に猫が口を開いた。

「わたし、謝ろうと思って来たの」
「え?」
以下略



9: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:08:30.09 ID:SYGMyPD1o

 なあんだ! モモはすっかり安心した。それなら怖がることなかったね!

「わたしと友達になってくれる?」
「いいよ!」
以下略



10: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:09:06.15 ID:SYGMyPD1o

 そして再びの網戸を叩く音。
 っしゃあん、がしゃん、がっしゃあん。

 モモはもちろんかごに逃げ帰って、もう猫なんて絶対に信じるものかと決めた。
以下略



11: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:09:35.85 ID:SYGMyPD1o

 次の日も猫は来た。
 けれどモモはかごの奥でそっぽを向いてやっていたので猫は手を出せなかった。

 次の日も猫は来た。
以下略



12: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:10:04.25 ID:SYGMyPD1o

 猫が来る頻度が多くなって、飼い主が彼女をかわいがる風景も多くなった。

「あんたがうちに来てくれたらいいのねー……だって」

以下略



13: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:10:35.06 ID:SYGMyPD1o

 それで結局はというと。勝負はモモの勝ちだった。
 飼い主が網戸を開ける時の隙を突いて室内に忍び込んだ猫は、こっぴどく叱られて外に放り出されたのだ。

「ねえ、どんな気分?」
以下略



14: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:11:14.14 ID:SYGMyPD1o

 その後、二三日猫はやってこなかった。
 モモはせいせいしたなーと思いながらも、網戸の外を折に触れて確認した。

 次にやってきたとき、猫は少し満足げに見えた。
以下略



15: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:13:06.21 ID:SYGMyPD1o

 猫が語るにはこういうことらしい。

 ここ二三日雨が続いた。
 雨はすこぶる嫌いなので雨宿り先を探していたところ、一軒の家の軒先がちょうどいい感じだった。
以下略



16: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:13:40.23 ID:SYGMyPD1o

「これで食事には困らないよ。搾り取れるだけ搾り取ってやる」
「それはよくないんじゃないかなあ」
「なんで。あんたもやってることじゃない」

以下略



17: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:14:13.70 ID:SYGMyPD1o
つづく


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