過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)
↓
1-
覧
板
20
191
:
くすっち天頂@公認ぼっち党員
◆A9VvCAXQOewN
[saga]
2015/09/13(日) 23:21:18.62 ID:7YfIX9WR0
私は右手もとにころがしてあったウイングランサーを手に取った。
そして可能な限りの速さで、それをオーディンのベルトにつき刺した。
「う、ぐ、……ああぁっ!」
オーディンが、金色の粒子となって消えていった。
「終わった……の?」
確かにオーディンは消えたはずだ。だが、何か嫌な感じがぬぐえない。
姉を殺したからなどという思いでは決してないはずだ。
そうではなく、まだ終わっていない、というか。
姉の生死を確認するため、私はミラーワールドを後にした。
「はぁっ、はぁっ」
先の戦闘とサバイブを使ったことによる代償とで、俺は満身創痍の状態で元の世界へと戻った。
俺が戻ったのとほぼ同時、雪ノ下もミラーワールドから帰還した。
その隣に陽乃の姿は無い。
「やったのか!?」
彼女の力を過小評価していたつもりはないが、まさか本当にオーディンを撃破しようなどとは
思っていなかった。
例え無駄だとしても、雪ノ下が戻ってきていなかったら再び戦いに行くつもりだった。
「ええ、一応、ね」
そう言った雪ノ下の表情はしかし曇っている。
「ただ、あの人のことだから、この程度のことで終わるとは思えない……」
「倒しは、したんだよな……?」
「ええ、ベルトを突き刺したら、そのまま消えたわ。……材木座君やシザースの時と同じだっ
たから、多分、間違いは無いと思うけど……」
「そう、か。まぁ、今考えても仕方ないことだな」
周囲の生徒は、俺達とは別の世界を生きるかのように騒いでいる。
熱狂と欺瞞と虚構、そしてほんの少しの真実が入り混じる祭典の開幕まであとわずか。
ついに、明日は文化祭だ。
暗闇の中、生徒達のざわめきが響く。
一つ一つには意思が込められたものであっても、それらが無数に集まると意味をなさない。
真っ暗でなにもはっきりとしない。
太陽のもとでは違いが映し出され、どうしようもなく別物だと思い知らされるが、互いの姿も
曖昧な今は、闇の中で誰もが一つになっている。
なるほど確かに、行事の際に暗くするのは理にかなっている。
であるならば、漆黒の中でスポットライトを浴びるという行為は、そのものが他とは別である
ことを示唆する。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
635Res/1285.60 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編) -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1439474059/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice