過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
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246:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN[saga]
2015/09/29(火) 13:27:43.37 ID:AuVSUEXb0
普段は隠している、醜く仄暗い瞳。

彼女につられるように、俺は後に続く。

歩きながら彼女は口を開いた。

「相談、忘れてないよね?」

「ああ、俺が間違うことはない」

「あははっ、比企谷君おもしろいな〜。……本当は間違ってばかり、いや、言うなら、間違わ

なかったことはない、かな?」

「……っ!」

「な〜んてね、冗談冗談。頼りにしてるよ?」

「……言うほど、悪い奴じゃないと思うけどな」

「あはは、無理無理。わたし、腐ってるから」

「ああ、なら仕方ねぇな。腐ってるんだから」

お前は、お前達の関係は、腐敗しきっている。

それから俺達は何も言わず、互いに背を向け歩き出した。欺瞞と悲しみに満ちた道を。

「待たせて悪いな」

「全然」

「では、行きましょうか」

由比ヶ浜と雪ノ下との三人で最後の目的地へと向かう。

嵐山。四季折々の美しい景色を見せてくれる京都一とも言われる名所だ。

告白には、ぴったりだろう。

実際にそれを見てみると、思わず感嘆の声が漏れた。

写真で見るのとは全く違う。

「すごいね、ここ……」

「ええ、それに足元」

「灯籠、か」

「夜になると、竹林自体もライトアップされるそうよ」

「じゃ、あいつが勝負すんのはそん時か」

「ええ、なかなかいいロケーションだと思うわ。負けるにしても、せめてベストは尽くしてお

いた方が悔いは少ないはずだしね」

「ひでぇいいようだな。しかし、お前がそんなこと言うとは驚きだな」

「比企谷菌に感染してしまったのかしら……この世の終わりね」

「比企谷菌にはバリアーは効かないからな……」

「比企谷菌強すぎでしょ……」

下見を終えた俺達は、修学旅行最後の夕食を終え、部屋に戻った。

竹林がライトアップされている時間は限られている。

そろそろ出た方がよさそうだ。

「っべー、緊張してきたー」

そんな戸部の背中を大和と大岡が叩く。

その時、それまで沈黙を守っていた葉山がおもむろに立ち上がった。

「……なぁ、戸部」

「なんだべ?」

「本当に告白、するんだよな」



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