過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
1- 20
269:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN[saga]
2015/09/29(火) 13:40:18.62 ID:AuVSUEXb0
雪ノ下が叫び声をあげる。

見ると、ドライバーが前方から目をそらした車が、ガードレールに思い切りぶつかろうとして

いた。

ちなみにここは、高い崖となっている地帯だ。

「「「「う、うわぁぁあぁああああぁぁっっっ!!!!」」」」

「お前ら、生きてるか……?」

俺は、ゆっくりと目をあける。

雪ノ下がとっさに踏んだサイドブレーキと、火野先生がとっさにきったハンドルのおかげで、

ガードレールすれすれで車体は止まっている。

「あ、危なかったぁ……」

「死ぬかと思ったわ……」

「ご、ごごごごごごめん!本当にごめんなさい!」

今までにないほど火野先生が狼狽し、深々と頭を下げる。

狭い車内にもかかわらず土下座しようとするのを、俺達は必死に止める。

「本当にごめん……俺が死ぬならまだしも、君達をこんな危険な目にあわせてしまうなんて…

…」

見ると、火野先生の目からは涙がこぼれおちていた。

きっとこの人は、自分の最期でさえ涙を流さないだろう。

だけど、人を傷つけるのは我慢ならない。

そんな人だ。

「も、もういいですから。誰も怪我しなかったんですし」

「そうだよ先生。怪我の紅葉ってやつだよ」

それを言うなら怪我の功名だし、ちなみに誰も得はしていないんだが……。

「まぁ、今度から感動的な話をするなら車の外でお願いしますね」

雪ノ下はいたずらっぽく笑った。

「うう、三人とも、本当にごめんよ〜!」

そう言うと火野先生は俺達三人に抱きついてきた。

俺はともかく女子生徒に抱きつくのはセクハラなのでは……と言おうとしたが、わんわんと声

をあげて泣く火野先生を見たら、そんなことを言う気はすっかり失せてしまった。

俺達が目的地に着いた時、それはすでに建物としての原形をとどめていなかった。

全てが焼け落ち、後にはもう何も残っていない。

「……本当にすべて、無くなったのね」

「雪ノ下さん……」

「気になさらないでください。ここには、いやな思い出しかありませんから」

と、その時だ。突如俺は頭痛に見舞われた。

こんな時に……

次の瞬間、驚くべきことが起こった。

鏡から現れた五匹のモンスターが現れた。

それは、数秒たってもこちらの世界に残っていて、ミラーワールドへ戻らない。

「……は?」

通常、モンスターがこちらの世界に来るのは一瞬で、そのわずかな時間で人間を襲う。

こんなふうに留まるなんて……。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
635Res/1285.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice