過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
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4:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN
2015/08/13(木) 23:09:32.98 ID:nI+I1Fa10
「なんですか?」

不機嫌さを隠さずに俺は言う。

「君は、部活とかやっているのかね?」

「いいえ」

「友達とかはいるのか?」

「平等を重んじるのが俺のモットーなんで、特に親しい人間は作らないようにしてるん

すよ」

「つまりいないんだな?」

「まぁ、そういう解釈もできますね」

「やはりそうか!私の見立て通りだな!」

そんな俺を傷つけるだけの事実確認がしたかったのか?

「彼女とか、いるのか?」

「今はいないですね」

まぁいたことないけどね!

「そうか……よし、こうしよう。レポートは書き直せ」

まぁ、異論はない。さっき自分で認めたしな。

「はい」

「だが、君の心ない言葉に私が傷ついたのも事実だ。女性に年齢の話をしないのは常識だろう」

「そっちは俺の体を傷つけたんだからお相子でしょう」

「体の傷はすぐに治る、だが心の傷は一生治らないんだよ」

知ったこっちゃねぇよんなもん。

「罪には罰を与えないとな。君には、奉仕活動をしてもらう」

「奉仕活動……?」

なんだよ、面倒くせえな。こいつ俺の揚げ足とって自分の仕事手伝わそうとしてるんじゃ

ねぇの。仕方ない……今後は当たり障りのないことを書くようにしよう。

そう自分に言い聞かせる。

「付いてきたまえ」

平塚先生に連れられて、我が総武高校の特別棟の廊下を歩く。

嫌な予感がする。というかこの人といて嫌な予感がしなかったことがない。

階段を上り、ついに最上階の四階まで来た。

「着いたぞ」

先生が立ち止ったのは何の変哲もない教室。プレートには何も書かれていない。

俺が不審に思っていると、先生はがらりとそのドアを開けた。

教室内には机と椅子が無造作に積み上げられており、そのスペースの約半分が埋め尽くさ

れている。

物置代わりか何かだろうか。特別な内装などは一切ない、普通の教室。

その中心に、彼女はいた。

座って本を読んでいる少女は、まるで世界の終わりが来ても彼女だけはそうしているんじ

ゃないかと思わせるような、そう錯覚させるような雰囲気。

不覚にも俺は見とれてしまった。

彼女は来訪者に気付くと、本を閉じてこちらを見上げる。

「平塚先生、ドアを開ける時にはノックをお願いしたはずですが。いつになったらあなた

には常識が身につくんですか?」



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