過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
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80:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN[saga]
2015/08/30(日) 22:46:40.73 ID:G+niSgN10
由比ヶ浜が驚きの声をあげる。

「ええ。筋肉は痛めつければ痛めつけただけ強くなるの。これを超回復というわ」

「あー、つまりサイヤ人みたいなもんか」

「まぁ、すぐに筋肉がつくわけではないけれど、基礎代謝を挙げるためにもこのトレーニング

はする意味があるわ」

「基礎代謝?」

「簡単に言うと、運動に適した体になるのよ。カロリーを消費しやすくなる、エネルギーの変

換効率が上がるの」

「カロリーを消費しやすく……つまり、やせる?」

「……まぁ、そうなるわね」

「あたしも一緒にやる!」

戸塚と由比ヶ浜は横ばいになってゆっくり腕立て伏せを始める。

「んっ……くっ、はぁ」

「うっ、はぁっ……んんっ!」

二人の吐息が聞こえてくる。薄く汗をかいて頬は上気している。

何というか……いけない気分になるな。

「……あなたも運動してその煩悩を振り払ったら?」

「はっ、笑わせるな雪ノ下よ。人間というのは煩悩あってこそだ。それをなくしたらもうそれ

は人間じゃねぇよ」

そう言って俺は二人の観察を続ける。

「はぁ……」

雪ノ下はため息をついて俺を睨み続ける。

……いや、なんてーの?これはあいつが怖いわけじゃないよ。ないけど、まぁそのなんだ?ラ

イダーバトルには体力がいると思うし……?

俺は黙って昼休み中筋トレを続けた。

そんなこんなで日々は過ぎ、俺達の練習は実戦練習へと移行していた。

雪ノ下は一切容赦がなく、戸塚はもうへとへとだ。

雪ノ下が投げる球は不規則で一切予測ができない。それをとらえようと戸塚は走るが、途中で

ずざっと転んだ。

「うわ、さいちゃん大丈夫!?」

由比ヶ浜が戸塚に近寄る。

戸塚はすりむいた足をなでながら、にこりと笑って無事をアピールした。

「大丈夫だから、続けて」

それを聞いて雪ノ下は顔をしかめる。

「まだやるつもりなの?」

「うん、みんな付き合ってくれるからもう少し頑張りたい」

「……そ。じゃぁ由比ヶ浜さん、あとはよろしくね」

そう言って雪ノ下はくるりと背を向けてどこかへ行ってしまった。

「何か怒らせるようなこと、しちゃったかな?」

「いや、あいつはいつもあんな感じだよ」

「もしかしたら、呆れられちゃったのかな……。僕、ちっともうまくならないし」

「それはないよー。ゆきのん、がんばってる人を見捨てたりしないもん」



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