過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
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81:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN[saga]
2015/08/30(日) 22:47:25.34 ID:G+niSgN10
「ま、それもそうだな。由比ヶ浜の料理に付き合うくらいだ。まだ可能性のある戸塚を見捨て

たりしないだろうさ」

「どーゆー意味だっ!」
由比ヶ浜が近くにあったボールを投げつけてくる。

足元に転がってきたボールを軽く放ってやる。

「そのうち戻ってくるだろ。続けようぜ」

「うんっ!」

そう答える戸塚の笑顔は輝いていた。

「あ、テニスしてんじゃんテニス!」

聞き覚えのあるいやな声が聞こえてきた。振り返ると、そこにいたのは三浦と葉山のグループ

だった。

「嫌なのが来やがった……」

「あ、結衣たちだったんだー」

三浦は俺と由比ヶ浜を軽く無視して戸塚に話しかける。

「ね、戸塚ー。あーしらもここで遊んでいいー?」

「三浦さん、僕たちは別に遊んでるわけじゃ……」

「え?何?聞こえないんだけど?」

この野郎……。

ポケットのドラグレッダーのカードを握りしめる。

戸塚は怯えているようだったが、なけなしの勇気を振り絞ってもう一度告げる。

「練習、だから……」

だが、女王は民の声になどもとから耳を貸すつもりがない。

「へー、練習ねぇ。でも部外者混じってんじゃん。ならあーしらもやってよくね?」

「……」

戸塚は黙ってしまう。三浦のにらみが彼の抗弁を封じ込めている。もう黙って見てはいられな

い。

「悪いが、このコートは戸塚が頼んで使わしてもらってるもんだから、他の奴は無理だ」

「は?じゃぁなんであんたは使ってんの?」

「俺達は戸塚の練習に付き合ってるだけだ。業務委託っつーかアウトソーシングだ」

「なに意味わかんないこと言ってんの?キモいわ」

「気持ち悪いのは、自分のわからないことをすべて排除しようとするお前みたいな考え方だよ」

「は?やろうっての?」

「まぁまぁ、あんま喧嘩腰になんないでさ」

バックルを取り出した三浦を葉山が諌める。

「じゃぁこうしない?あーしとあんたが戦って、勝った方が戸塚の練習に付き合う。これなら

文句ないっしょ?」

何故ライダーバトルの勝ち負けで決めるのかは理解できないが、こいつの態度には目に余るも

のがある。ここらで一度お灸をすえる必要があるだろう。

「いいだろう。じゃぁ、俺とおまえの一騎打ちでいいな」

バックルを取り出した俺の手を、誰かが後ろからつかむ。

「戸塚?」

「八幡、僕が戦うよ。ここは、僕の大切な場所なんだ」

言って、制服のポケットから白いバックルを取り出した。




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