過去ログ - 【ゆるゆり】向日葵「……子守唄を歌ってくれませんか。赤座さん」
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11:名無しNIPPER[saga]
2015/08/17(月) 17:29:44.61 ID:xePnKZjYo
まだ躊躇があるようでした。そもそもとして、遠慮じゃなくて、嫌がっている可能性もあるはず。
どうして気が回らなかったのかしら。……多分回す必要が無かったからですわね。
そうですわね、だってもう指切りをして、赤座さんのことを信じるって約束したあとですから。

向日葵「……そうですわ、赤座さん」

あかり「……なに?」

向日葵「指切りしましょうか」

あかり「へ?」

繰り返す言葉。違うのは立場が引っくり返っただけ。

向日葵「私のことを信じると約束してくださるのなら、指切りしましょう。軽いおまじないみたいなものですわ」

あかり「……あかりが言ったのとおんなじだね」

向日葵「真似ですわね」

お互いに微笑みが零れて、空気が柔らかくなりました。

あかり「うん、いいよ」

赤座さんはすっかり元の様子に戻って、うつらうつらとしていました。
その赤座さんの、力の抜けた小指に、軽く私の小指を絡めました。先ほどのように、しっかり力が入ってもいないし、腕も上がらないまま。
それでもなんら効力は変わらない指切りを交わした後、赤座さんはゆっくりと、私の膝に頭を預けてくれました。

テレビでは、先ほどの歌手が歌唱を終えて、礼儀正しく一礼をしています。

向日葵「こちらこそ、ありがとうございました」

赤座さんを安眠に誘ってくれた方に、小声で返事をしました。


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起き上がって時計を見ると、二時過ぎだった。

あかり「四時間ぐらい、ずっとしてくれたの?」

向日葵「約束しましたもの」


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