5: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:37:32.58 ID:17bnsS7c0
「まあ、月並みな回答だけどお返しするものは何でもいいと思うよ?」
「そういうけどな」
6: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:39:37.62 ID:17bnsS7c0
「期待してるよ」
にこやかな笑顔でそんなことを言い残して、小町はするりと体をドアの隙間に滑り込ませ去っていった。リビングと廊下を隔てる、今まさに閉められたばかりの扉をただ見つめる。
7: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:41:37.92 ID:17bnsS7c0
季節は3月を迎え、単純に寒さが和らぐかと思えばそんなことはなく。
依然として朝晩の冷え込みは強く、日中はそれが幾分和らぐ。そんな気候がここ数日は続いていた。
8: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:44:30.12 ID:17bnsS7c0
「なに、どうした?」
「なんでもないんだけどね。卒業式も終わっちゃったから、それを寂しがってるのかなって」
9: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:49:45.78 ID:17bnsS7c0
自信満々とも言える俺の物言いに、戸塚は目を細めてくすりと笑った。無駄に艶っぽくて勘違いしたくなっちゃうから是非やめて欲しい。
でも勘違いしたい。いや違うな。させて下さいお願いします。(錯乱)
そのままふたり並んで座り、鉄製のフェンス越しに目の前で繰り広げられるテニス部員達のラリーの様子を眺める。
10: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:53:53.76 ID:17bnsS7c0
「これくらい?」
「戸塚って……モテるんだな」
11: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:56:11.75 ID:17bnsS7c0
「じゃあ、なに返すとかもう決めたか?」
「うーん、テニス部の子はお返しするの簡単なんだけど、知らない女の子にはもしかして返さないかもしれない」
12: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:57:54.87 ID:17bnsS7c0
「八幡はさ、知ってる女の子から貰ったんでしょ?」
「ん、ああ」
13: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:59:43.58 ID:17bnsS7c0
でしょ?そこまで言って、くりっとこちらを覗き込む。俺はといえば、頬を掻いてへどもどした返事をすることしか出来なかった。
「まあ、そうだな。ある程度はわかるが」
14: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:01:41.52 ID:17bnsS7c0
「八幡?」
「……すまん考え事だ。とにかく考えてみるわ」
15: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:06:51.26 ID:17bnsS7c0
「平塚先生」
「おお、比企谷か。どうかしたかね?」
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