過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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64:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/23(水) 23:25:59.76 ID:3hRxWa4eO

キーを受け取り、エレベーターに向かう。荷物はバッグ一つだけだったが、ボーイがついてきた。

ありがた迷惑なことに、ボーイはエレベーターに同乗してきた。
俺は痩せた30手前くらいの金髪男の背中と、通過階を知らせる電光表示を交互に見つめた。ボーイは俺を振り向きもしない。


密室に二人だけの数秒間が異様に長く感じられる。
海の向こうに置き去りにしたはずだと思った圧迫感が、いつの間にか異国のエレベーター内に忍び込んで、俺の胸を締め付けてきた。


5階に着いて扉が開いた時、安堵の息が漏れてしまったのは自分でも情けなかった。


「レストランはもう開いてる?」


エレベーターを出てから、俺は何気ない顔を装ってボーイに聞いた。


「1時間前から営業してございます。7階のレストランのほかに4階のバーが終夜営業しておりますので」

「そう。ちょっとつかぬ事を聞くけれど」

「何でしょう?」

「私と同じ国の人間が、……他にも泊まっていないかな?」


迂闊にフロントで尋ねたら藪蛇になると思ったのだ。ボーイは目を細めて、何かを思い出そうとするような表情をした。
変なことを聞く奴だと思ったのだろう。


「さぁ…… 少なくとも私はお見かけしておりません」

「ありがとう」



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